カエルを冬眠させない方法とさせる時の注意点

寒くなってくると、虫から哺乳類まで、さまざまな動物が冬眠の準備に入ります。

カエルも冬になると姿を見なくなりますが、自然界ではカエルは落ち葉の下などでひっそりと冬眠しています。

それでは、家で飼っているカエルは冬眠することはできるのでしょうか?

カエルはなぜ冬眠するのか、飼っているカエルの場合は冬眠すべきなのかなど、カエルの冬眠に関してご紹介していきたいと思います。

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カエルはなんで冬眠するの?

カエルは変温動物で、自分で体温調整をすることができない生き物です。

食べることや動くことを止めて代謝をできるだけ低下させた状態でいることで、寒い季節を越すことができるようにしているのです。

日本の自然の中で生きているカエルの多くは、寒い季節が来ると水の中ではなく土や泥に潜って冬眠をします。

潜ると言っても地中深くで完全に眠っているわけはなく、落ち葉の下や石の下など外敵からは見つからない程度の浅い場所でじっとしていて、ときどきゴソゴソと動くこともあります。

冬眠するカエル

カエルが冬眠する時期や期間は?

カエルの種類にもよりますが、最高気温が10℃を下回り、最低気温も氷点下に近くなると冬眠を始めます。

地域にもよりますが、冬眠する期間は11月から3月くらいのだいたい4ヶ月ほどです。

冬でも暖かい日があると、春だと勘違いして出てきてしまうカエルもいますが、ちゃんと覚醒しているわけではないので動きが鈍く、そのため見つけることはほとんどありません。

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飼育しているカエルは冬眠させない方がいい?

飼育しているカエルの場合は、カエルの健康状態を保ったままで冬眠をさせるのが難しいと言われています。

その理由は三つあります。

  • 飼育ケース内の温度を冬眠ができる程度に低く持続させておくことが難しいから
  • 餌をうまく消化できないから
  • 水分調整が難しい

冬眠状態になる温度はだいたい10℃くらいですが、飼育ケース内をその温度に持続させることは意外と困難です。

玄関などの冬は寒くなる場所であっても、温度が十分に下がりきらない温度になってしまうと、カエルが寝たり起きたりという中途半端な状態で数か月を過ごすことになってしまいます。

また、体温も下がって代謝が低くなり、その状態で餌を食べるとうまく消化することができずに消化不良を起こしてしまったり、餌が食べられないと餓死してしまうこともあります。

水分の調整も難しく、カエルに水は必要だからと水分量を多くしてしまうと凍死してしまったり、逆に水分が不足すれば脱水になってしまいます。

冬眠させる場合の注意点は?

前述したように、飼育しているカエルを冬眠させるのは難しいですが、より自然に近い状態で飼育したいのであれば必ずしもできないことではないので、冬眠させようと考えている場合は次のことに注意してください。

飼育ケースを外に放置したままにしてしまうと、真冬の朝の冷え込みに耐えることができずに弱ってしまったり、最悪の場合は死んでしまいます。

冬眠させる場合は、飼育ケース内に落ち葉や水苔などをたくさん敷き詰め、十分に湿らせておきます。

そうするとカエルは自分の気に入ったところに潜って冬眠をするので、そうしたら飼育ケースを10℃以上かつ0℃以下にならないところに移しましょう。

昼間に直射日光が当たるようなところは、半分起きているような状態になってしまい、しっかり冬眠状態になることができなくなってしまうので避けます。

水苔が乾いてきたら霧吹きで湿らせ、湿度が下がりすぎないようにしましょう。

それか、飼育ケース内に水が入った容器を置いておけば、湿度が下がって乾燥してくると冬眠中でも起きて水分補給をすることがあります。

もし氷点下になってしまった場合でも、慌てて急速に温めたりすると、急激な温度変化で死んでしまうことがあるのでしないでください。

カエルを冬眠させない方法とは?

冬眠させずに冬を越させる場合に最も大切なのは、飼育ケース内の温度を冬の間も常に温めて夏のような状態にしておくことです。

そのためには、飼育ケースを置いておく部屋の温度を常に高く設定しておけばいいのですが、カエルのために一日中エアコンをつけておくことは難しいでしょう。

その場合は、飼育ケースを底や表面から温めることのできるパネルヒーターなどを利用してケース内の温度を20℃~27℃くらいにし、初夏の頃のような温度を維持するようにしましょう。

20℃を下まわると、カエルの活動量は少なからず低下し、内臓の働きなどが少しづつ弱まってしまいますので、常に20℃以上はキープするようにしてください。

カエルを冬眠させないと寿命が延びる?

飼育しているカエルの場合は、冬眠をさせないほうが長生きする傾向があります。

温度が大きく変化する環境は体に負担がかかりますし、冬眠すること自体も体力を必要とします。

暖かいうちにたくさん餌を食べて身体を大きくできないと、冬眠中に餓死してしまうなど、リスクも大きいためです。

まとめ

冬眠させなければ冬の間でも観察することができますし、冬眠させるのであれば春になって目覚めるのが楽しみになりますね。

カエルを飼育する場合、冬の間は冬眠するから放置しておけばいいから楽でいいかなと思っても、実際は冬の間でも冬眠する・しないに関わらずお世話は必要です。

飼育する生き物に合わせて飼育環境を整えてあげることは、生き物を飼う上での飼い主の責任なので、きちんとお世話をしてあげるようにしましょう。

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