愛らしい姿や仕草でかわいいと人気のカワウソは、動物園や水族館で見ることができますが、ペットとして飼うことはできるのでしょうか。
水が必要なのか、エサは何を食べるのか・・・飼うにしても生態がよくわからないので難しいと思うかもしれませんが、実はポイントを押さえれば犬や猫のように飼うことができます。
それでは、カワウソをペットとして飼うには何が必要で、どんなことに注意をすればいいのかをご紹介していきたいと思います。
Contents
カワウソは飼うことができるの?
結論から言うと、先ほども述べたようにカワウソはペットとして飼うことができます。
日本でペットとして飼われているのは「コツメカワウソ」という種類で、カワウソの中で最も小さく、小型犬ほどの大きさです。
通常は群れで生活しているので社交性も高く人懐っこい性格なので、ペット向きと言えるかもしれません。
ただ、コツメカワウソは輸出が制限されていることと人工繁殖が難しいことから希少価値が高く、販売価格も高額になります。
ペットとしては珍しいので、飼育に関する情報も少なく、病気になった時に診てもらえる病院も少ないことから、飼育するハードルはとても高い動物です。
そのことを十分に理解し、きちんと飼育環境を準備して、何があっても対応できるようにした上で飼うことが飼い主としての責任です。
カワウソの飼育に必要な物は?
それでは、まずカワウソを飼育するのに最低限必要なものをご紹介します。
ケージ
カワウソは好奇心が旺盛なので、放し飼いにしておくと部屋中を荒らされてしまい、ケガをしてしまう恐れもあるので危険です。
飼い主が見ていられるときは自由にさせてもいいですが、留守中に入れるためのケージが必要です。
カワウソは小型犬くらいの大きさがあるので、ケージも犬用や猫用などできるだけ大きいものを用意してあげましょう。
トイレ
カワウソはきちんとしつければトイレの場所を覚えます。
ケージ内にトイレを用意したり、ペットシーツを敷くようにしましょう。
水浴び用の容器
カワウソは陸上で生活できますが、本来の生息地は川や湖などの水辺であり、水が大好きです。
毎日水浴びができないとストレスが溜まってしまうので、水浴びができるような大きな容器を用意しましょう。
おもちゃ
カワウソは活発な動物なので、いろいろなおもちゃを用意してあげましょう。
犬などのペット用のものでもいいですし、ボールや簡単な知育玩具などでも構いません。
カワウソの餌は?何を食べるの?
カワウソは肉食動物で、魚や昆虫、カニやエビなどの甲殻類、貝類など、水辺に生息している小さな生き物を食べています。
カワウソは食欲が旺盛です。
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飼育する際は、毎食すべてにこのようなものを与えるのはなかなか難しいので、市販されているキャットフードやフェレットフードをメインに、魚や貝類などの魚介類を混ぜてあげましょう。
魚やカニなどの骨も噛み砕いて食べることができるので、そのまま与えて大丈夫です。
生きたドジョウやカエルが手に入ったら、プールに放ってカワウソが自分で捕まえて食べられるようにしてあげると、良い運動や遊びにもなります。
エサの量は、体重の15%くらいの量が適量とされていますが、個体差があるので様子を見ながら与えましょう。
カワウソの値段はどのくらい?
カワウソは人工繁殖が難しいため流通量が少なく、希少価値が高いのでかなり高額です。
一頭で最低でも60万円~70万円、100万円を超える場合もあります。
一般のペットショップでは滅多に取り扱われることがないので、飼いたいと思ってもすぐに手に入るわけではありません。
根気よくネットで探したり、ペットショップや専門店に相談してみてください。
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カワウソを飼うときの注意点は?
病院を探しておく
カワウソを診ることができる動物病院は限られています。
いつ体調を崩したりケガをするかわからないので、飼い始める前にカワウソを診療可能な動物病院を調べておきましょう。
水浴びは必須
カワウソは水浴び、水遊びが大好きです。
時には浴槽に水を張って入れてあげたり、子ども用のビニールプールなどを使って水浴びさせてあげましょう。
鳴き声は大きめ
カワウソは「ピーピー」「キューキュー」とかなり大きな声で鳴きます、
特にマンションなどの集合住宅の場合は、ペットの規約の確認はもちろんのこと、近隣の方への配慮も忘れないようにしてください。
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冬は暖かく
カワウソは東南アジアや中国南部などの暖かい地域に生息しています。
そのため寒さには弱いので、特に冬は室温を調節して暖かくしてあげましょう。
できれば多頭飼いがいい
カワウソは10頭ほどの群れで生活する生き物です。
一頭だと寂しくてストレスを感じてしまいますし、多頭いれば鳴き声でコミュニケーションをとったり遊んだりすることができるので、できれば多頭飼いするのがオススメです。
寄生虫に注意
カワウソが好んで食べる貝類などは、寄生虫がいることがあります。
気付かずに食べてしまうと、お腹を壊したり、体長を崩してしまいます。
心配なら一度冷凍して、寄生虫を殺してから与えるようにしましょう。
輸入には許可が必要
国内で産まれたカワウソなら許可や手続きは必要ありませんが、海外から輸入する場合には「輸入許可証」が必要になります。
また、ワシントン条約によって輸入が制限されているので、流通しているのは国内で人が繁殖させて生まれた個体のみです。
まとめ
カワウソは好奇心が旺盛で人懐っこく、ペットとして飼うと楽しいと思いますが、それだけ手をかけたり遊んであげる必要があるので、忙しい飼い主さんには不向きかもしれません。
また、その希少性からも、エサ代や病気になったときの治療代も、一般的なペットよりも割高になる可能性があります。
珍しい動物を飼うということは、簡単にいかないことやわからないことも多いので、その動物についてしっかり知識を得て、きちんと世話ができるかを確認した上で飼うようにしましょう。