猫の尿がいつもと違う・・・なんか赤くなっている、もしくはピンクがかった色や黒ずんだ色をしている、それは「血尿」かもしれません。
数日で治ることもありますが、中には重大な病気につながるものが原因のこともあります。
愛猫が苦しむ前に、血尿が出たらどうするべきか、血尿の原因や治療法についてまとめましたので見ていきましょう。
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猫の血尿の原因はオスとメスで違うの?
猫の場合、血尿が出る原因となる疾患がオスとメスとで違うことがあります。
- オスの場合は尿路結石(下部尿路症候群)
- メスの場合は膀胱炎
が原因であることが多くあります。
猫はもともと尿が濃く、オスは尿道が長く先が細いために結石が詰まりやすく、尿路結石にかかるリスクが高いのです。
一方でメスは尿道が短く細菌が侵入しやすいため、膀胱が炎症を起こして膀胱炎になってしまい、炎症がひどくなると血尿が出るようになります。
猫の血尿の対処法は?
もし猫の血尿のようなものが見られたら、まずは猫の様子を観察しましょう。
後に病院を受診した際に獣医さんがより診断しやすくなり、的確な処置をしてもらうことができます。
次のポイントを確認してください。
- 血尿の頻度
- 尿の量はどのくらいか
- 食欲はあるか
- 元気はあるか
- 排尿痛はあるか
血尿は自然治癒する可能性もありますが、一般の人が的確な判断をするは難しいので、できるだけすみやかに病院に行くようにしましょう。
もしかしたらがガンなどの重大な病気の可能性もありますし、病気であっても適切な処置ができれば回復も早くなります。
病院を受診する際には、できれば1時間以内に採取した尿や便を持っていくと原因が判明しやすくなります。
採取が難しければ、写真を撮って獣医さんに血尿の色を確かめてもらえるようにしましょう。
血尿でも食欲があれば大丈夫なの?
動物は、自然界では弱っているところを見せれば外敵から攻撃されてしまうので、具合が悪くても元気なフリをすることがあります。
「食欲があるから大丈夫」「元気そうだから大丈夫」と猫の見た目だけで判断してはいけません。
血尿は体調不良のサインの一つであり、血尿が出るのには何かしらの原因があります。
軽い細菌感染や炎症を繰り返していたり、ただのストレスでも血尿が出ることがあります。
元気で食欲もあるのに頻繁に血尿が出るのは、細菌に感染しやすかったり、血尿が出やすい体質なのかもしれません。
血尿は自然治癒する可能性もありますが、放っておくと重症化する恐れもあるので、病院で検査を受けて原因を特定して適切な治療をしてあげるようにしましょう。
猫の血尿で考えられる病気は?
尿路結石(下部尿路症候群)
オスがなりやすく、尿に含まれるミネラル成分が結晶化して尿道が詰まってしまう病気です。
尿が濃い猫はもともとかかりやすい病気ですが、ミネラルの多い食事やミネラルウォーターを与えすぎると罹ってしまうことがあります。
尿が出にくくなり、頻繁にトイレに行くようになり、痛みや不快感、そして血尿を引き起こします。
重症化すると尿毒症や急性腎不全となって命に関わることもあります。
膀胱炎
メスに多く、尿道から細菌が入ったり、ストレスが原因で膀胱が炎症を起こす病気です。
頻繁にトイレに行くようになり、残尿感や下腹部が痛んで陰部を気にするようになり、炎症がひどくなると血尿を引き起こします。
症状が進むと膀胱の洗浄や手術が必要となる場合もあります。
膀胱の腫瘍(ガン)
人間と同じように、猫も膀胱にガンができることがあります。
シニア猫(8歳以上)に多くみられる病気で、食欲が落ちて血尿が出るようになります。
中毒症状
猫は玉ネギや長ネギを食べると中毒症状を起こします。
玉ネギなどに含まれる成分が赤血球を破壊し、ひどい貧血や血尿、時には嘔吐や下痢などを引き起こします。
ひとかけら食べただけでも中毒症状が出ることもあるので、玉ネギを触ったり切ったりしたあとは必ず手を洗い、玉ネギの成分が付いた手で猫を触ることがないようにしましょう。
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猫の血尿の治療法は?
まずは尿検査、エコー検査、血液検査などをおこなって血尿が出ている原因を特定します。
その上で病状に合った治療を施していきます。
尿路結石
尿道口からカテーテルを入れて尿道を洗浄して結石を洗い出し、処方食を摂ります。
膀胱炎
細菌性の膀胱炎の場合は自然治癒することもありますが、重症化を避けるために抗生物質を投与して様子をみます。
中毒症状
吐き気や下痢を止める治療と、点滴など貧血の治療を行います。
血尿を事前に防ぐために普段からできることがあります。
- 水分をたっぷりと摂る
- トイレは清潔に保ち、こまめに排尿させる
- 玉ねぎなどは食べられないように保管し、安易に人間が食べるものを与えないようにする
オスでもメスでも対処法は同じなので、日ごろから気を付けるようにしましょう。
まとめ
猫の血尿は病気のサインのことがあります。
まずはそのような病気にならないように部屋やトイレを清潔に保ち、食事や飲料水に注意して予防することが大切です。
もし血尿が見られた場合はすみやかに病院に連れて行き、なるべく早めに治療をしてあげましょう。
そうすることで結果的に回復が早く、通院回数も少なくてすむことができます。
尿は猫の健康を知るバロメーターなので、日ごろから観察することを心がけるようにしましょう。