水槽の中でゆらゆらと泳いでいる金魚。
とても温厚なイメージがありますがある日突然金魚が金魚を食べるという“共食い”行動を起こすこともあります。
可愛がっている金魚が突然いなくなってしまった!という悲しい思いをしないためにも共食いの事について正しい知識を確認しておきましょう。
Contents
金魚は共食いするの?
動物の世界では同じ種の仲間を食べてしまう行為があり、これを“共食い”と呼んでいます。
動物により理由は様々ですが、特に水の中に生息する生き物ではよく見られる行動です。
もちろん金魚にもそれがあてはまり、家で飼育している水槽内でも共食いをします。
ある日突然、1匹の金魚が見当たらなくなってしまったということも金魚を飼育していると経験することの一つといえます。
金魚の共食いの原因は?
金魚が共食いをしてしまう原因はいくつか考えられます。
例えば、
- エサ不足
- 体の大きさの違い
- 弱っている
- 稚魚
等が考えられます。
それぞれどういうことか詳しく解説しましょう。
エサ不足
十分な食餌量がないと当然お腹がすきます。
目の前にあるなにか食べられる物を口にしなければ自分は生き残れません。
金魚は雑食性のため、とにかくなんでも口に入れてしまいます。
体の大きさの違い
個体差や金魚の種類によりどうしても大きさに差が出てきてしまいます。
そうなれば当然大きな金魚が小さな金魚をいじめます。まずはつついたり、ヒレを食いちぎったり、それがエスカレートし共食いへとなっていきます。
弱っている
免疫力が低下し、弱っている金魚は体の大きさが違うという原因と同じようにいじめられることも多いようです。
また、種の保存のためにも弱いものは残さないという自然の摂理もあります。
まさに弱肉強食ですね。
稚魚
小さな稚魚は成魚に追いかけまわされ食べられることがよくあります。
また、信じられない事ですが親が稚魚を食べてしまう事も。
このように少しでも弱い、力のない金魚は共食いの対象となりやすいようです。
閲覧注意!!
出目金は共食いされやすいの?
金魚には様々な種類がありますが、「出目金」は愛嬌のある特徴からとても人気の種類ですよね。
大きく飛び出た丸い目に、少しぽっちゃりとした体形には思わず微笑んでしまいますよね。
しかし、そんな出目金は共食いの対象にされやすいという欠点があるのです。
- 泳ぎが得意でなくゆったりとした泳ぎ
- 大きな目が目立つ
といった理由から他の種類の金魚から攻撃を受けやすいのです。
また、ゆったりした性格なため餌を食べるのものんびり。
そのため食いっぱぐれ、栄養が十分に摂れずに弱ってしまうこともあります。
まれに種類が違っても仲良くできる金魚もいますが、余計な危険は与えたくないですよね。
金魚の共食いを防止するには?
共食いをされたら、大切に飼育しているこちらとしてはダメージが大きいですよね。
そんな悲しい思いをしないためにも前もって対策をとっておきます。
金魚の大きさをそろえる
体の大きさが同じくらいのものは同じ水槽、また、出目金など種類も別にしておくと安心です。
つつかれている金魚がいないか確認(相性の良し悪し)
繁殖行動の一つとしてオスがメスをつつくこともあるのですが、あきらかに様子が違う「しつこい」「激しい」ものであれば弱ってしまいますので早めに引き離しましょう。
稚魚は隔離
卵を産み付けられた段階で隔離をします。
成魚の口に入らない大きさ、できれば成魚の半分以上の大きさになるまでは隔離をしておきます。
餌のやり方
たくさんの量を一度にあげるのではなく、数回にわけて空腹の時間を少なくしましょう。
餌やりのときに、一匹一匹が同じように食べているか充分に行き渡っているかの観察をしておくといいでしょう。
こういった事で対策をとると共食いの危険性がグッと減るようです。
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尾腐れと共食いの見分け方はあるの?
“ヒレが破れている”という発見から共食いをされているのではないか?と疑問を抱くことがあります。
しかし、よく似た特徴で“尾腐れ病”という病気もあるのです。
尾腐れ病とは
ヒレが腐ったように溶けていき、進行が進むと骨まで溶かすようになります。
罹る原因として、水質の悪化による体力の低下、免疫力の低下によって尾腐れ病を起こす菌に感染をしやすくなることが考えられています。
↓コチラの記事も参考に
では、“共食い”か“尾腐れ病”どちらか迷った時にはどんな破れ方をしているのか?違いをよく見てみましょう。
共食いの時…突然ヒレが欠けていた。切り取ったように無くなっている。
尾腐れ病…ボロボロと溶けているように見える。徐々に無くなっていってきている。
このように大きな違いとしてヒレの無くなり方で見分けることが出来ますが、判断に迷う事も少なからずありますよね。
そんな時は迷わず隔離をしましょう。
尾腐れ病は早期治療により治ることもできる病気です。治療のため、また感染症を他の金魚にうつさないためにも隔離が必要でしょう。
ほったらかしにしておくとどんどん体が弱り、それが共食いの原因ともなりうるからです。
どちらにしても少しでもヒレに異常を感じたらすぐに隔離をすることが一番の対策になるようですね。
まとめ
可愛がっていた金魚同士の共食いは目を覆いたくなるほどのショックと悲しみを与えます。
そんなことはできるだけ経験したくないですよね。
きちんと対策を取って楽しい金魚飼育を続けていきましょう。
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