金魚の繁殖で一番難しいのは、孵化してから1ヶ月間の稚魚の時期です。
このころの稚魚は非常にデリケートで、ちょっとしたことですぐに死んでしまいます。
せっかく卵から孵ったのに全滅してしまった・・・なんていうことにならないように、稚魚の育て方や気を付けることを事前にチェックしておきましょう!
Contents
金魚の卵が孵化する前に準備するものは?
金魚が産卵した卵は親とは別の水槽に移して孵化を待ちますが、それまでの間に次の物を準備しておきましょう。
- 稚魚用の餌(ブラインシュリンプがおすすめ)
- ブラインシュリンプをつくる道具(ペットボトルや水槽、塩水、エアチューブ)または孵化器(ハッチャー24など)
- エアレーション
- 温度管理の出来るヒーター
- スポイト(餌をあげたり、汚れを取り除いたりする)
これらは一般的なペットショップやネットなどで購入することができます。
孵化してから2~3日は餌を与えなくてよいのですが、ブラインシュリンプは与えられる状態にするまでに時間がかかりますので、孵化が始まる前に用意しておきましょう。
ブラインシュリンプの卵
稚魚の成長過程は?
孵化後1ヶ月くらいはまだ弱く、飼育には手間がかかります。
1ヶ月を過ぎるとある程度成長してきて網ですくえるほどのサイズになり、泳ぐのも上手になります。
大きな個体は通常の餌も食べられるようになってきます。
2~3ヶ月ほどするとメダカのような姿からだんだん金魚っぽくなってきて、4ヶ月以上たつと体の大きさもほぼ成魚と変わらなくなります。
この頃になったらもう大人になったと言えますので、餌も成魚用のものを与えて構いません。
金魚の稚魚の餌は何がいい?
泳ぎ始めた稚魚には、たくさんの栄養を与えなければなりません。
そこでおすすめなのは「ブラインシュリンプ」という小型の甲殻類です。
ブラインシュリンプは乾燥した状態の卵がペットショップなどで売られているので、それを孵化させます。
エアレーションをした水温26度・約3%の塩水に入れて約一日すると孵化しますので、それを金魚に与えます。
ブラインシュリンプよりも手軽にすませたいなら、稚魚用のパウダーフードや冷凍餌もあるのでそちらを利用しましょう。
ブラインシュリンプを与えている光景です。
稚魚を育てるのに最適な水温は?
水温の目安は20度~25度くらいです。
産卵時期である4~5月ごろの水温は、自然条件下でもだいたいこのくらいです。
もし寒い時や水温が低くなりそうな時はヒーターを使って温めて、水温を一定に保つようにします。
金魚の稚魚にエアレーションは必要?
孵化直後の稚魚は泳ぐ力も弱いので、エアレーションは必要ありません。
1ヶ月ほど経つと水流に逆らって泳げるようになりますので、エアレーションを弱めに設定して使い始めてもよいでしょう。
もう少し大きくなるまで控えたい場合は、水草を少し増やしてあげます。
ろ過装置などの使用もこの頃から始めることができるようになります。
稚魚の共食いを防ぐ方法はあるの?
孵化後1ヶ月くらいたつと、共食いをするようになります。
このタイミングで稚魚をサイズ別に分けましょう。
分けることで大きい個体が小さい個体を食べてしまうことを避け、小さい個体でも大きい個体に邪魔されることなく餌を食べられるようになります。
稚魚の水槽は水換え必要なの?
特に孵化したばかりの稚魚は、環境変化にとても弱いので、孵化後2週間ほどは水換えは控えます。
食べ残した餌やゴミはスポイトでそっと取り除きましょう。
2週間ほど経ったら水換えできますが、それでもまだ弱いので水替えは慎重に行います。
しっかりカルキ抜きして水温を同じくらいにした水を用意し、慎重に少量だけ水換えをするようにしましょう。
まとめ
金魚は育てやすい魚ですが、卵を孵化させて育てるのにはある程度の知識と手間が必要です。
産卵されてから孵化後1ヶ月は、餌や環境の変化に特に気を付けなければなりません。
ですがこの時期を過ぎれば飼育はだいぶ楽になりますので、少しの間と割り切って手をかけてあげてください。
また、金魚は産卵期にたくさんの卵を産み、たくさんの稚魚が産まれてきます。
過密飼育だとうまく育たないので、自分が育てられる金魚の数を見越して、それに合わせて弱い稚魚などを選別することも必要になります。
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