猫はチョコレートを食べると中毒になり、場合によっては死に至ってしまうことをご存知ですか?
人間にとっては美味しいチョコレートですが、猫にとっては命取り。
あげることはもちろん、うっかり落としてしまって猫が舐めてしまったり、食べてしまったりすることがないように注意をすることが必要です。
だけど、そもそもなぜ猫はチョコレートがタメなの?
その理由や、もしも万が一食べてしまった場合に出る症状、対処法にはどんなことがあるのか、猫とチョコレートの関係について調べてみました。
5つのポイントがありますので、順を追って見ていきましょう。
Contents
猫にチョコレートがダメな理由は?
人間の私達にとっては美味しいチョコレート。
食べることで頭がスッキリリフレッシュすることもありますよね、なぜ猫にとっては危険な食べ物なのでしょうか。
まずは猫にチョコレートを与えてはダメな理由から。
チョコレートのカカオに含まれる苦みの成分テオブロミン、このテオブロミンが猫にとって危険な成分となっているのです。
テオブロミンの特徴
- カフェインと似た成分
- カカオとテオブロミンの量は比例する
詳しく見てみると
カフェイント似た成分
テオブロミンは、人間にとっては覚醒の効果があるのですが、猫はこの成分を排出する機能がなく、素早く分解できない為、摂取すると中毒症状を起こす危険性があります。
カカオとテオブロミンの量は比例する
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートはカカオの含有量が少ないので、テオブロミンの量は少ないのですが、ビターチョコレートやブラックチョコレートはカカオが多いので、テオブロミンの含有量も多くなります。
また、このテオブロミンはチョコレートだけではなく、ココアやコーラ、お茶にも含まれているので注意が必要です。
猫がチョコレートを食べるとどんな症状が現れるの?
実際に猫がチョコレートを食べてしまった場合、どんな症状が現われるのでしょうか。
もしも食べてしまった場合の症状です。
多量に摂取することで、心臓や中枢機能の障害になってしまうようです。
具体的には
- 下痢や嘔吐
- 息切れ
- 多尿
- 発熱
- 興奮状態
- 痙攣
- 運動失調
- 発作
- 腹痛
- 血尿
- 脱水
などがあります。
基本的には食べて4時間以内に発症して、3日間中毒症状が続くようですが、猫が空腹だった場合など4時間以内に中毒症状が確認されたという症例もあるようです。
突然死を引き起こすこともあるので、十分に注意しましょう。
どの位の量までなら大丈夫なの?
猫にとっては恐怖のチョコレート。
致死量はどのくらいの量になるのでしょうか。
猫にとってのテオブロミンの致死量とは猫の体重1kgに対してテオブロミン250~500mgになります。
また中毒症状が出るのは体重1kgに対してテオブロミン90~100mgのようです。
板チョコの種類別にテオブロミンの含有量を調べてみました、全て1枚当たりの含有量です。
- ホワイトチョコレート・・ごくわずか
- ミルクチョコレート・・150~180mg
- ビターチョコレート・・450~600mg
- ブラックチョコレート・・1000~1200mg
致死量に至る、至らない、症状が出る、出ないに関わらず、たとえ少量でも与えないようにしましょう。
猫がチョコレートを食べた時の対処法は?
猫がチョコレートを食べてしまった時、自宅ではどのように対処するのがいいのでしょうか。
素人が判断して処置をしてしまうことで、かえって重症化してしまう可能性もあります。
まずは動物病院に連絡をして診てもらうこと。
緊急の場合は獣医師の指示を仰いで処置をすることが大切です。
また、動物病院では獣医師に正しい説明をすることが必要です。
- 食べたチョコレートの種類と量
- 食べてしまった経緯
- チョコレートのパッケージを持参する
などを念頭に冷静に対処をしましょう。
猫の体重や健康状態によって、致死量や中毒症状を起こす量は様々です。
たとえ少量でも、猫がチョコレートを口にしてしまった場合は、動物病院に相談した方がいいようです。
チョコの他に猫に与えてはいけない物はあるの?
チョコレートが猫にとってとても有毒であることがわかりました。
では最後に、チョコレートの他に猫に与えてはいけない食べ物、注意しないといけない食べ物はあるのでしょうか。
意図的に与えなくても、床などに落ちていたり、うっかり猫が届くところに置きっぱなしにしたりしないように注意が必要な食べ物とは、どんなものがあるのか調べてみました
- ネギ類
- ぶどう・レーズン
- アボカド
- カフェイン
- イカやタコ
- 生の魚介類全般
- 生の豚肉
けっこう、ありますよね、それぞれ詳しく見てみましょう
ネギ類
長ネギにはもちろん、玉ねぎ、ニラ、にんにくなどです。
下痢、貧血、血尿などが出て、中毒症状を起こしてしまいます。
↓コチラの記事も参考に
ぶどう・レーズン
嘔吐や下痢、腎機能の障害が出てしまう可能性があるようです。
実はぶどうを食べて犬がなくなってしまった症例はあるものの、猫についてはまだ不確かなようです。
ただ、ぶどうに含まれる成分に、猫にとって必要なものは含まれていないので、あげる必要はないですしあげないに越したことはありません。
アボカド
下痢や嘔吐、胃や腸の炎症を起こしてしまい、命を落としてしまう可能性もあるので十分に注意が必要です。
カフェイン
コーヒーなどに含まれるカフェイン。
チョコレートと同様、中枢神経への強い作用があるので人間にとっては頭がスッキリして、眠気も覚めたような嬉しい覚醒作用となるのですが、猫にとっては体調不良の原因となります。
イカやタコ
イカやタコに含まれる酵素チアミナーゼとういう、ビタミンB1を分解する成分が多く含まれている為、ビタミンB1欠乏症を起こしてしまいます。
食欲低下、嘔吐、瞳孔が開く、歩き方がふらつくなどの症状が出るようです。
↓コチラの記事も参考に
生の魚介類全般
特にアワビには注意が必要で、アワビに含まれるピロフェオフォルバイドという成分が、光線過敏症という皮膚病を発症させる恐れがあるようです。
生の豚肉
生の豚肉はトキソプラズマという感染症の原因となる寄生虫がいます。
このトキソプラズマは猫の排便を通して、何らかの経緯で人間の口に入ってしまうと、人間にも感染してしまうので十分に注意しましょう。
その他にも、当然ですがアルコール類、喉に詰まるようなもの、刺激の強い香辛料などは猫にとっては毒となるので与えないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?私達人間にとっては美味しいチョコレートが猫にとっては、どれほど
恐ろしい物なのかがわかりましたよね。
健康をサポートしてくれるということで今流行っている、カカオ含有率の高いチョコレートなど、猫にとってはとても危険な食べ物になってしまうのですね。
つい、一緒に暮らしていると「美味しいから少しだけ・・」なんて思ってしまいがちですが、そこは猫の為にもグッと我慢することが必要です。
与えてしまうことで、かえって可哀そうなことになってしまうのです。
人間の食べ物と猫の食べ物とはわける!
どんなに猫が家族同然に愛おしくても、そう決めることが大切です。
猫はテーブルにも届いてしまうので、私達は日々の生活の中で多くのことに注意を払うことになりますが、それこそが愛情!
そう捉えてしっかり管理をしていきましょう!