トイプードルのしっぽは切るのが普通?切る理由と影響について

トイプードルのしっぽといえば、ふわふわした短いしっぽを思い浮かべる人が多いですよね。

短いしっぽを一生懸命に振っている姿は、とてもかわいらしいもの。

でも、トイプードルのしっぽは生まれつき短いわけではないのです。

トイプードルのしっぽが短いのは、生後間もなくペットショップやブリーダーによって短く切られてしまうから。

トイプードルのしっぽが切られる理由としっぽを切ることによる影響などを紹介するので、これからトイプードルを飼う予定の人は知っておいてくださいね。

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トイプードルのしっぽを切る理由は?

犬のしっぽを切る行為を、専門的には「断尾」といいます。

トイプードルだけでなく、コーギーやドーベルマンなど多くの犬種が生後間もない時期に断尾されています。

断尾の背景には、犬種ごとに様々な背景があるので一括りに説明することはできませんが、現代の断尾の多くは愛玩犬として「見た目」を重視するために行われているようです。

トイプードルはプードルを小さくした犬種ですが、原型となるプードルはヨーロッパで古くから狩猟犬として活躍していました。

プードルのしっぽも元は長くてふさふさしているのですが、そのしっぽが狩りをする際に邪魔になったり、ケガをまねいたりすることがあったそうです。

そのためプードルのしっぽは生まれてすぐに短くカットされるようになりました。

その後、愛玩犬として品種改良されたトイプードルが誕生します。

プードルのしっぽは短いのが普通だと思われていたため、プードルから派生した犬種であるトイプードルのしっぽも短く切られるようになったようです。

愛玩犬は、スタンダードとされる見た目が決まっていますから、そのスタンダードから外れると値段が下がってしまいます。

歴史的な背景から見ても、愛玩犬として生まれたトイプードルは狩りをする必要がないことは明らかです。

でも、「しっぽが短いのがスタンダード」という考えが広まっているため、愛玩犬を扱うペットショップやブリーダーの多くは今でもトイプードルのしっぽは切るのが慣習となっています。

トイプードルのしっぽは切っても大丈夫なの?切ることの影響について

しっぽを切るというと、とても痛そうに思えますよね。

愛犬が生まれてすぐにそんな経験をしていると思うと、複雑な気持ちになる人もいるでしょう。

断尾については専門家の中でもいろいろな意見を持つ人がいますが、しっぽを切ることによる影響には次のようなものがあるといわれています。

  • 断尾時の身体的な負担が大きい
  • 犬どうしのコミュニケーションに支障が出る
  • バランス感覚が崩れる

あくまで一般的な考えなので個体差もありますが、愛犬家なら知っておきたい知識です。

断尾時の身体的な負担が大きい

以前は、生まれてすぐの子犬は痛みを感じにくいとされていたため、断尾の身体的な負担については問題ないといわれていました。

しかし、研究が進むにつれ、生まれたばかりの子犬も断尾時に強い痛みを感じているという意見も多く上がるようになってきました。

そのため、すでにヨーロッパなどの動物愛護先進国では断尾が厳しく制限されるようになってきています。

犬どうしのコミュニケーションに支障が出る

犬のしっぽは感情や態度を表すのに大切な役割をもっています。

犬どうしのコミュニケーションではしっぽの動きがとても重視されているようで、しっぽが短い犬は「何を考えているかわからない」と思われてしまう可能性があるようです。

しっぽが短い犬でも、うれしいときにはしっぽをふったり、怖いときにはしっぽが下がったりしますよね。

飼い主にとってはそれだけで気持ちを理解することができるのですが、犬どうしとなると、そう簡単にはいかないようです。

多頭飼いする人は、トイプードルと他の犬のコミュニケーションが難しい可能性があることを覚えておいた方が良さそうです。

バランス感覚が崩れる

犬は歩いたり泳いだりする際、しっぽを器用に使ってバランスをとっています。

しっぽを切られた犬のなかには、バランス感覚が狂ってしまってまっすぐ歩けない犬や、泳ぎが極端に苦手な犬もいるようです。

また、見た目には分からなくても、バランス感覚が崩れることで体の一部に負担がかかっている可能性があります。

特にトイプードルは腰や関節を悪くしやすい犬種です。

しっぽが短いことで歩きにくさを感じ、知らず知らずのうちに関節に負担がかかっているという意見もあるようです。

フローリングなどつるつるした床はトイプードルがよけいにバランスを崩しやすくなるため、注意してあげたいですね。

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しっぽを切られていないトイプードルを飼いたいときは?

「しっぽを切るのはかわいそう」という思いから、断尾されていないトイプードルを迎えたいという人もいます。

しかし、欧米とは違って日本ではまだまだ断尾が当たり前のため、一般的なペットショップやブリーダーからしっぽの長いトイプードルを迎えるのは難しいようです。

断尾されていないトイプードルを迎えたい場合、そのようなポリシーを持っているブリーダーを探してみましょう。

数は少ないですが、日本でもそのようなブリーダーはいます。

また、いつもは断尾しているブリーダーであっても、事前に断尾しないでほしい旨を伝えれば対応してくれることもあります。

なお、普通は生まれてすぐにしっぽを切られてしまいます。

そのため、しっぽを切らないようブリーダーにお願いする場合、いつまでに伝えればよいかなどタイミングを事前によく確認するようにしてくださいね。

まとめ

トイプードルのしっぽは生まれつき短いと思っている人は多いです。

しっぽの長いトイプードルはミックス犬だと勘違いする人もいるほどなので、いかに日本のペット業界が「スタンダードな見た目」を重視しているかが分かります。

しっぽが長くても短くても、同じトイプードルには変わりありません。

長いしっぽでもかわいいカットを楽しめますし、しっぽが長いことによるデメリットはあまり見つかりません。

「これからトイプードルを迎えたい!」という人は、しっぽの長さの違いに隠れた理由も参考にして考えてみてくださいね。

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