まさに「昆虫の王様」のような、立派な風貌を持つカブトムシ!
誰しもが、一度はその姿を目にしたことがありますよね。
昆虫とはいえ、その存在感はとても大きく、飼育するとなるともう、立派なペット、家族の一員です。
ところで、カブトムシの「姿カタチ」は知っていても、飼育の仕方って、ご存知ですか?
今回は、そのカブトムシの飼育の仕方、基本的なことを勉強してみましょう!
Contents
カブトムシの飼育で必要な物
カブトムシの飼育に必要な物は何なのでしょうか。
カブトムシが快適な生活を送れるように、しっかりと準備をしていきましょう。
- 飼育用ケース
- 昆虫マット
- 転倒防止材
- 餌皿・餌台
- 霧吹き
が、主な飼育グッズです。
飼育用ケース
詳細は後でまた紹介しますが、カブトムシの飼育にはプラスチック製のケースが適しているようです。
昆虫マット
こちらも詳細は後でまた紹介しますが、飼育用ケースに入れる、マットと呼ばれる昆虫飼育用の腐葉土のことです。
「マット」とは、昆虫の成虫用の寝床として開発されたものを意味していたようで、最近ではカブトムシやクワガタが好む朽木などを紛糾した粉状のものを、「マット」と呼んでいるようです。
転倒防止材
カブトムシはひっくり返ると、自分で起き上がるのが苦手なようです。
その為、足がかりとなる転倒防止材「止まり木」や「登り木」と呼ばれる、太めの木を切り取ったような木材を、ケースに入れておくといいようです。
餌皿・餌台
太い枝や、切り株型の木材に昆虫ゼリーのカップが入れられるように、丸い穴があいているもので、餌皿や餌台などと呼ばれています。
カブトムシの主な餌となる昆虫ゼリー。
これを直接マットの上に置くと、カブトムシがゼリーをひっくり返してしまうことがあり、そうなると、ゼリーを食べられなくなってしまったり、マットが汚れてしまったりして、不衛生なため、用意しておいた方がいいようです。
霧吹き
乾燥が苦手なカブトムシ、乾燥させないことがとても大切なようです。
マットにむらなく水を吹きかけるのに、霧吹きがいいようですよ。
飼育ケースのおすすめ
カブトムシの大切な家!
いったい、どんなものが、カブトムシの家に最適なのでしょうか。
先にも触れたように、プラスチック製のものがいいようです。
発泡スチロールのような素材のものは、破ってしまう恐れがあるようですよ!
すぐに思い浮かぶのが、蓋の付いた透明のプラスチックの飼育ケースですよね?
それ以外にもコンテナや衣装ケースなどでもいいようです。
飼育ケース選びのポイントは・・
- しっかりと蓋ができる
- 大きさ
- 目的に合わせる
しっかりと蓋ができる
カブトムシの成虫は力が強く、夜間飛び回ろうとするため、逃げ出してしまうこともあるようです。
しっかり蓋ができることは大切なポイントのようです。
大きさ
飼育ケースの大きさは、可能な範囲で大きいものがいいようです。
成虫のオス同士は餌やメスの取り合いで、ケンカをすることも多いようで、同じケースに入れておくと、体を傷つけたり、衰弱したりしてしまうことがあるようです。
ひとつのケースにカブトムシ1匹、もしくはオスとメスのつがい1組が基本なようですよ。
目的に合わせる
例えば、カブトムシを見たい、観たい、などの「観察」が目的な場合は透明の飼育ケース、いわゆる虫かご、飼育容器などと呼ばれ、昆虫用に売られているものがいいようです。
逆に、増やしたい、などの「繁殖」が目的な場合はコンテナや衣装ケースなどの大きいものがいいようです。
どちらもメリットデメリットがあるので、目的に合わせてしっかり考えて、選びたいですよね。
昆虫マットの種類
先にも触れたように、カブトムシの飼育に使う土・・
カブトムシは腐葉土と呼ばれる土を好むのですが、これを用意するのは大変なことです。
その為、「マット」と呼ばれる木材を加工したものを使われているようで、昆虫マット、発酵マット、カブトムシマットと呼ばれているようです。
また、マットの種類には大きく分けると
- 発酵マット
- 非発酵マット
の、2つになり、それぞれの特徴は・・
発酵マット
- 木や葉を発酵させたもの
- 見た目はほとんど土
- 色合いは茶~黒
- 餌を兼ねている
- 幼虫飼育から成虫まで使える
非発酵マット
- 発酵されていない木や枝のくず
- ハスクチップが代表的
- あくまで成虫飼育の為のもの
- コバエがわかない、転倒防止、管理が簡単などのメリットがある
などの違いがあるようです。
5リットル、10リットル、50リットル単位で売られていることが多く、1リットルあたり30円から100円が相場のようです。
カブトムシの餌の種類
「食べることは生きること!」
それは私達人間もカブトムシも同じです。
では、カブトムシはどんなものを食べるのでしょうか。
代表的なものを調べてみました・・
- 水分が少なく甘い果物
- 昆虫ゼリー
- 手作りの餌
水分が少ない甘い果物
例えば
- バナナ
- リンゴ
バナナ
栄養も豊富で水分が少ないのでカブトムシにとってはおススメの果物です。
皮ごと2センチくらいにカットして、カブトムシの数だけ置いてあげるといいようです。
ただ、腐敗が早いので、様子を見ながら回収・交換をすることが必要です。
リンゴ
甘い果汁はカブトムシも大好きです。
カブトムシが食べやすいようにカットしたら、皮を下に向けて置いてあげるといいようです。
やはり、腐りやすいので、一日たったら交換するようにしましょう。
昆虫ゼリー
カブトムシの飼育初心者が最も使いやすい餌です。
カブトムシに必要な栄養分がバランスよく配合され、衛生面でも、交換のしやすさでもおススメです。
餌の減り具合も、一目でわかるので食欲の確認もしやすいようですよ。
手作りの餌
カブトムシの飼育に慣れてきたら、手作りの餌にもチャレンジしてみたいですよね!
代表的なものをひとつ紹介します!
人口樹液の作り方
- 水 1カップ
- 黒砂糖 100グラム
- 焼酎 1/2カップ
- 蜂蜜 大さじ2
- 水と黒砂糖を鍋でドロドロになるまで煮込む
- ドロドロになったら焼酎と蜂蜜を混ぜて完成
意外と食通とも言われているカブトムシ。
昆虫ゼリーでも、種類によっては好き、嫌いなどの好みがあるようです。
そのカブトムシの好みにあった餌を、しっかり見極めてあげたいですよね。
飼育中のコバエ対策
カブトムシの飼育で悩みのタネのコバエ問題!
発生させる前に、飼育ケース内に侵入させないことが鉄則なようです。
その対策をいくつか見てみましょう。
- コバエシャタ-
- 洗濯ネット
- コバエよけシート
- 新聞紙
- 清潔にする
詳しく見てみると・・
コバエシャッター
ケースの枠に不織布フィルターが挟み込まれていて、コバエの侵入を完全にシャットアウトできるケースです。
洗濯ネット
普段洗濯の際に使用する、ネットです。
網目の細かい、マチのあるものを選び、飼育ケースを丸ごと入れて閉じてしまうのです。
洗濯もできて、ファスナーがあるので餌の出し入れにも問題はないのですが、中身が見えず、カブトムシの鑑賞がしづらくなってしまうのが難点なようです。
コバエよけシート
白い不織布で、100円ショップでも入手できるようです。
飼育ケースの上に乗せて、その上に蓋をして使うのですが、ケースによってはシートを挟むことで蓋が閉めづらくなり、勝手に外れてしまったり、壊れてしまったりすることもあるようです。
新聞紙
市販のコバエよけシートの代用です。
入手しやすく、シャットアウト率、通気性、保湿なども優秀なようですが、破れやすいのが難点なようです。
オスの角で破れてしまったり、オシッコで破れやすくなったりすうようです。
かといって、何枚も使うと通気性や、蓋の閉まり具合に問題が出てきしまうようです。
清潔にする
色々なグッズもあり、より簡単にコバエの対策ができるようになってはきたものの、一番の対処法は飼育ケースの中を清潔に保つことのようです。
また、どんなグッズを使ってもケース内が清潔でないと意味がないようですよ。
特に
- 餌の管理
- 水分の調節
は、大切で
餌の管理
餌の食べ残し、食べ散らかしたものをそのままにしておくと、夏場などは一夜でコバエが寄ってきてしまうようです。
餌の管理はしっかり行うことが大切なようですよ。
水分調節
乾燥が苦手なカブトムシ。
とはいえ、飼育ケース内を湿らせすぎるとコバエの発生に繋がってしまうようで、水分調節はとても難しいようです。
また、ケースについたオシッコはしっかりと拭き取る、などの管理も大切なようですよ。
カブトムシは夜行性
はい!カブトムシは夜行性です!
その理由は・・
- カブトムシの体は黒、または茶色の為、昼間だと太陽の熱をたくさん吸収してしまうため
- 餌の樹液は夜や朝方に多く出るため
- カブトムシを食べる野鳥などが、夜にはいなくなるため
と、言われているようです。
その為、餌の交換などはカブトムシが休んでいる昼間に行うほうがいいようです。
活発になる夜に行うと、カブトムシが飛んで行ってしまうこともあるようですよ。
カブトムシ飼育の注意点
昆虫とはいえ、大きな存在感あるカブトムシは大切な家族の一員ですよね。
カブトムシたちにとって「嫌なこと」ってなに?何か気を付けてあげることってある?
ちょっと「カブトムシが嫌いなこと」を調べてみました・・
- 触られるのが嫌い
- 明るいところが嫌い
- くさいのが嫌い
- 体が汚れるのが嫌い
- うるさいのが嫌い
- 乾燥が嫌い
けっこう、嫌いがあるのですね・・詳しく見てみましょう。
触られるのが嫌い
カブトムシは犬や猫と違って、触られることが嫌いなようです。
特にオスの角の部分は触りやすいのでつい触ってしまいますが、この部分はケンカをする時の武器になるので、触ると怒るようですよ。
明るいところが嫌い
先にも触れましたが、カブトムシは夜行性の昆虫です。
飼育するときは、日陰で風通しの良いところに置いたほうがいいようです。
昼間はマットに潜りこんで寝ていることが多いので、くれぐれも掘り起こしたりしないようにしましょう。
くさいのが嫌い
カブトムシはにおいに敏感なようです。
頭についている触角はにおいを感じる器官です。
人間の出す、タバコやお線香の香りが嫌いなようですよ。
また、自分のウンチのにおいも嫌いなようなので、くさくならないように、こまめにマットを交換したり、飼育ケースを洗ってあげたりしましょう。
体が汚れるのが嫌い
カブトムシは体が汚れると、足などをすり合わせて、汚れを取る行動をするようです。
汚れが付くと、ダニが寄ってきたり病気になったりするので、体をきれいにしていたいようですよ。
うるさいのが嫌い
カブトムシには耳がありませんが、人間よりもずっと音が聞こえているようです。
これは外敵から身を守るための能力で、空気の振動で音を感じるようです。
乾燥が嫌い
カブトムシは空気の湿度が高いほうが食欲もあり、元気に活動できるようです。
容器の中が乾いてしまうと、元気がなくなってしまいます。
先にも触れた「霧吹き」などで、乾燥対策をしてあげましょう。
カブトムシの寿命は?
とっても強そうなカブトムシ!その逞しい体でどれくらい生きるのでしょうか。
実は、私達が思い描くあの逞しいカブトムシの姿=成虫は、たったの2か月くらいの寿命しかないって、ご存知でしたか?
カブトムシは生涯の大半、約1年をイモムシのような幼虫で土の中を過ごし、その後「成虫」と言われる、私達が知っている姿になり、たった2ヶ月ほどでこの世を去ってしまうのです。
あのカッコイイ、カブトムシの姿は、最後の晴れ姿なのですね。
だからこそ、出来る限りのお世話をして、短い時間を快適に過ごさせてあげたいですよね。
まとめ
少年から、大人の男性までも魅了している「昆虫の王様」のカブトムシ。
実はとても繊細でそして「はかない命」なのですね。
嫌いなものが多かったり、食通だったり、大変なこともあるけれど、そのはかない命、一生を出来る限り、幸せなものにしてあげたいものですよね。
縁があって出会った命。
少しでも長く、そして幸せにしてあげたいものです。