猫の肉球は、プニプニとしていてつい触りたくなる感触がたまりませんよね。
もちろん肉球は人間が触るためにあるのではなく、猫にとって重要ないろいろな機能や役割をもっています。
それでは、意外と知られていない猫の肉球の秘密を解説していきます!
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猫の肉球の役割
猫のように獲物を捕らえる行動をする生き物は、獲物に近づくときに足音を忍ばせて歩くことができるように肉球があります。
また、高いところから飛び降りたときの衝撃を吸収したり、グルーミングをするときは人間の手のひらのようにして肉球を使います。
肉球の小さなくぼみ部分には汗腺があり、わずかですが汗を出します。
その汗は縄張りを誇示するためのマーキングに使われたり、木や壁に登ったりするときの滑り止めの役割を果たしています。
猫の肉球の色が違う理由
猫の肉球の色は、体の毛色と関係しています。
白やグレーなど明るい毛色の猫の肉球は薄いピンクですが、黒猫は肉球も小豆色のような濃い色になります。
三毛猫やサビ猫のように色が混ざった毛色の猫は、肉球の色もピンクと黒が混ざったようなまだら模様になります。
しかし、肉球の色は成長すると変わることがあります。
猫は毛色によって性格に違いがあるので、肉球の色によっても性格に違いがあるとも言えます。
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猫の肉球が熱い理由
猫の肉球は毛に覆われていないので、触ったときの体温変化がわかりやすい箇所です。
肉球が暖かくなるのは体温が高いときです。
人間でも眠くなってくると手が暖かくなるように、猫も眠たかったり寝ているときは肉球が暖かくなります。
激しく運動した後なども体温が上がるため暖かくなります。
しかし、眠かったり運動をしたわけでもないのにずっと肉球が熱いときは、熱がある可能性があります。
風邪をひいた、ウイルスに感染したなどの体調不良で熱が出て、そのせいで肉球が熱くなっているのです。
肉球が熱い以外にも、ぐったりしている、元気がないなど風邪のような症状を感じられたら、病院に連れていってあげましょう。
また、夏で暑いときや日なたでずっと寝ていて、水分をまったく摂っていないときは熱中症の疑いもあります。
熱中症で体温が上がって肉球が熱くなることも考えられますので、昼寝をしていたら日陰を作ってあげたり、いつでも飲めるところに水を用意しておくなどの工夫をして予防しましょう。
猫の肉球が冷たい理由
床や地面が冷たい場所に長くいた場合、肉球はもちろん冷たくなります。
この場合は心配ありませんが、体温が低くなっているとき、つまり血液の循環がよくないときにも肉球が冷たく感じられます。
血流が弱まる原因はいくつか考えられますが、その中でも危険なのは心臓系の病気です。
病気で血流が悪くなり、体温が下がって肉球が冷えていることも考えられますので、寒いわけでもないのに長時間肉球が冷たいままの場合は、調子が悪そうなら病院に連れていきましょう。
他にも、体毛が濡れたまま涼しい場所にいると低体温症になったり、貧血で血流が悪くなってしまったり、肉球が冷たいときは注意して体調を観察しましょう。
猫の肉球の病気
猫の肉球の病気に「形質細胞性皮膚炎」というものがあります。
- 手足がむくんでくる
- 肉球の表面が硬くなり、ガサガサしてくる
- 炎症を起こして腫れてくる
- 出血する
このような症状がみられる場合は形質細胞性皮膚炎の可能性があり、放っておくと症状が進んで歩けなくなってしまいます。
また、肉球が腫れているときは、他にもウイルス性の病気や免疫疾患などの病気も考えられます。
猫の健康状態を知る上で、肉球をよく観察することは大切なことです。
肉球に異常が現れたりおかしいなと感じたら、早めに病院へ連れて行ってあげましょう。
猫の肉球の匂いはどんな匂いなの?
猫の肉球は、なんともいえない香ばしい匂いで、ポップコーンのような匂いと言われたりします。
他にも、枝豆のような匂い、芝生のような匂いなど、猫や匂いを嗅ぐ人によっていろいろな表現で言い表せるような、複雑な匂いのようです。
先ほども述べたように、猫の肉球には汗腺があるので、肉球の匂いは汗の匂いでもあります。
猫の肉球の数は?
猫の指の本数は、前足は人間と同じく5本、後ろ足の親指は退化していて残りの4本しかありません。
このように前後で数が異なりますが、指の数は全部で18本あります。
肉球の数は、それぞれの指にある18個、それぞれの足のひらにある4個、合計22個ということになります。
稀に指の数が通常より多い「多指猫」も存在し、その猫は肉球の数も多くなります。
ちなみに指の数が多くても、健康面には問題はありません。
まとめ
家の中で飼われている猫の肉球はすべすべしていますが、外で生活している猫の肉球は硬くザラザラしています。
このように、猫の年齢や生活環境によって肉球の質感は変わってきます。
肉球は毛に覆われていない数少ない部位のひとつであり、健康状態を知るためには重要な箇所です。
触っていると気持ち良いのですが、ただ触るだけでなく、いつもと違う感じがしたらよく観察し、愛猫ちゃんの健康管理に役立てましょう!