セキセイインコと言えば、昔から多くの人に愛されているイメージがありますよね?
その人気の所以は、色鮮やかな綺麗な体を持つことだけでなく、性格的に飼いやすいといわれているところにもあるようです。
ただ、飼い主にとって飼いやすいと言われているペットの多くは、我慢強い場合があるそうで、事実、セキセイインコも多少体調が悪くても、飼い主の前では、元気に振る舞ってしまうところがあるそうです。
また、セキセイインコには、犬や猫のように病気を予防するワクチンもありません。
その為、セキセイインコの健康を守るには、飼い主の力が大きく関わってくるようで、セキセイインコがかかりやすい病気や症状、原因や対処法などを、飼い主が細かく知っておくことがとても大切になるようです。
そこで今回は、セキセイインコがかかりやすいとされている病気について、調べてみました。
いざという時に慌てないように、また、少しでも早く気が付いてあげられるように、しっかり頭に入れておきましょう!
Contents
呼吸器系の病気にはどんな病気があるの?
呼吸器系に疾患がある場合は、私達人間と同様に咳、鼻水、呼吸音などに異常がみられることが多いようです。
呼吸器系の主な病気としては
- 風邪
- 気道炎
などになるようで、ひとつずつ詳しく見ていくと
風邪
セキセイインコも私達人間と同様に昼と夜との気温の差が激しい時などに、風邪をひいてしまうことが多いそうです。
症状としては
- 元気がない
- 羽毛が逆立っている
- 羽毛が膨らむ
- 咳・鼻水
などになるようで、主な原因は
- 温度の変化
- 寒い
などが要因となって、免疫力が低下することで風邪を引いてしまうそうで、悪化すると肺炎などを発症し、最悪の場合は死に至ることもあるので、注意が必要なようです。
対処法は
- 病院での治療は抗生物質の投与
- ケージに毛布などをかける
- ヒーターを設置して、ケージ内の温湿度管理を徹底する
- 飲水にビタミン剤を入れる
などがあるようです。
気道炎
やはり季節の変わり目などの、気温の差が激しい時に発症することが多いそうです。
症状は
- 「ゼーゼー」と、音がする
- 口を開けて呼吸をしている
- 呼吸困難
- 鼻水・咳
- 下痢
- 神経症状
などがあるようで、細菌や真菌、ウイルスなどに感染することで発症するのですが、主な原因としては
- 気温が低い
- 空気の汚れ
などになるようで、重症化してしまうことが多く、致死率も高い病気になるようです。
対処法は、病院での投薬や吸入療法などの治療を行ったうえで、複数で飼っている場合は、発症したセキセイインコを隔離して、ケージは消毒する必要があるようです。
また、予防法としては
- 気温の差が激しい季節の変わり目などは、飲水に栄養剤を入れて、体力が低下しないようにする
- ケージ内などの飼育環境を常に清潔に保つ
などがあるようです。
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消化器系の病気にはどんな病気があるの?
胃腸などを含む消化器系の病気には、どのような病気があるのでしょうか。
食欲の低下とともに、嘔吐や便の状態などに変化が表れるようです。
消化器系の主な病気としては
- 素嚢炎(そのうえん)
- メガバクテリア症(AGY症)
- ジアルジア症
などがあるようです。
聞き慣れない病名ばかりですよね、ひとつずつ見ていきましょう。
素嚢炎(そのうえん)
「素嚢(そのう)」とは、袋のように膨らんでいる食道の器官のことで、セキセイインコが餌を食べた際に、一時留めておく働きをするそうです。
素嚢炎の主な症状は
- 食欲低下
- 多飲
- 下痢
- 嘔吐・吐血
- 素嚢部分の充血
- 頻繁にあくびをする
などになるようで、嘔吐したものからは、発酵臭がするのが特徴のようです。
細菌や真菌、寄生虫などが素嚢で増えて、感染症を起こしてしまうのですが、原因としては
- ビタミンAの欠乏
- 餌が不適切
などになるようで、人間の食べ物、特にパンやお米などを与過ぎないようにすることが大切なようです。
対処法としては、やはり病院にて抗生剤などの投薬、粘膜保護剤や吐き気止めの治療、食欲が無い場合には栄養剤を注射する場合もあるそうです。
可愛いから、欲しがるからと、人間の食べ物を与えることは、やはり禁物なようですよ。
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メガバクテリア症(AGY症)
名前からして、怖い病気な感じがしますが、メガバクテリアとは真菌の名前になるようです。
症状としては
- 食欲低下
- 嘔吐・吐血
- 下痢・血便・黒便
などになるようで、メガバクテリアに感染してしまうことにより、胃炎や胃からの出血が起こるそうで、ほとんどの場合は母子感染で、健康であれば発症することはないのですが
- ストレスなどで免疫力が低下している
- 他の病気を患っている
などが原因となって発症してしまうそうで、重症化すると死に至ることもあるそうです。
対処法としては、やはり病院にて、抗真菌剤、粘膜抵抗強化、胃腸機能の調整、抗生物質などの投薬を行うようで、
- 寒さ対策として保温をすること
- 栄養をしっかりと補給する
ことも大切で病気を発症してしまった場合は、ケージやケージ内の道具を消毒する必要があるそうです。
また、定期的に健康診断をすることで予防することも出来るそうですよ。
ジアルジア症
ジアルジアと呼ばれる原虫が寄生してしまうことで発症するそうです。
症状としては
- 元気がない
- 羽毛を逆立てる
- 羽毛が膨らむ
- 居眠りが増える
- 食欲低下
- 咳・鼻水
- 視力の障害
- 軟便で便の色が黄緑色
- 自分で羽を抜く
などがあり、ジアルジアに感染している鳥の糞を口にしてしまうことで感染するようで、やはり健康であれば、発症することはないのですが、体力がなく抵抗力も少ないヒナなどは発症しやすいようです。
対処法としては、病院にて初期の段階であれば抗原虫薬の投薬を行い、重症の場合は駆虫剤や栄養の補給などを行うようです。
やはり、飼育環境を清潔に保つことや、体力をつけることが予防になるのですが、治療が遅れると命にかかわることもある病気なので、毎日の便の状態をしっかり観察して、早期発見を心掛けることが大切なようです。
皮膚や羽の病気にはどんな病気があるの?
綺麗な羽が大きなチャームポイントのセキセイインコですが、その羽や皮膚を蝕む病気もあるようです。
- 毛引き症
- 疥癬症(かいせんしょう)
- サーコウイルス症(PBFD)
- ポリオーマウイルス症(BFD)
それぞれ見ていきましょう。
毛引き症
その名の通りセキセイインコ自ら、自分の毛を抜いてしまう病気になるようです。
症状としては、自分の口ばしが届くところの毛が引き抜かれていることになるのですが、その原因は
- 感染症・外傷
- 栄養障害
- 血行障害
- ホルモンの異常
- ストレス
などと様々で、一度毛を引き抜く癖がついてしまうと、なかなか治らないとも言われているそうです。
対処法としては、病院での治療は感染症や外傷への治療、ビタミン剤や脂肪酸、精神安定剤の投与や、ホルモンの注射などを行うのですが、飼い主が出来ることとしては
- ストレス解消になるようなオモチャを与えてみる
- 多頭飼いの場合は、セキセイインコ同士の関係性を確認する
などの環境を改善するといいそうで、セキセイインコのストレスや食事管理をすることで予防にも繋がるそうです。
また、ケージを常に清潔に保つことも、大切になるようですよ。
疥癬症(かいせんしょう)
トリヒセンダニと呼ばれる寄生虫が、感染することで発症する病気のようです。
症状は
- 口ばし、目の周り、鼻、足などに白い粉状のものが表れる
- 口ばし、爪が変形する
- 強い痒みから、止まり木に口ばしなどを強く擦り付ける
などになるようで、やはり加齢やストレスなどで発症するそうで、発症するまでに数か月や数年かかることもあるそうです。
対処法としては、病院で駆除剤を投与していくのですが、成虫には効果があるものの、卵には効果が無い為、孵化したところを計算して7~10日の間隔で3セットの治療を行う必要があるそうです。
やはり、飼育環境を清潔に保つことが予防に繋がるようで、感染が見られた場合は、ケージやケージ内の道具を、しっかりと熱湯消毒する必要があるようです。
サーコウイルス症(PBFD)
サーコウイルスと呼ばれるウイルスの感染によって発症する病気になるようです。
症状は
- 羽毛が一部、もしくは全体的に脱毛する
- 羽毛を逆立てる
- 羽毛が膨らむ
- 羽毛が短い
- ジッとしていて動かない
- 皮膚が変色する
- 腹部が膨らむ
- 食欲不振
- 嘔吐・下痢
- 便が緑色になる
- 頭を振る
などがあるようで、羽から出る粉状のものや、便などの排泄物を介して感染し、羽毛だけではなく消化器系にも異常がみられるようです。
対処法としては、完治させる治療法はないとされているのですが、投薬を行いながら飼育環境を改善していくことで、陰性になることもあるそうです。
また、消毒液も効果がないうえに、予防できるワクチンなどもないのですが、定期的にDNA検査を受けることで、早期発見が出来るそうです。
ポリオーマウイルス(BFD)
やはり、ウイルス性の病気でポリオーマウイルスと呼ばれるウイルスに感染することで発症するようです。
症状は
- 羽毛の欠損
- 羽毛の異常
- 皮膚の変色
- 腹部が膨らむ
- 頭を振る
などになるようで、ウイルスに接触することで100%感染すると言われているのですが、成鳥の場合はウイルス血症を起こすことはあっても、病気を発症することはないようです。
ただ、ヒナなどの幼鳥の場合は、病気を発症することも多く、致死率も高くなってしまうそうです。
対処法としては、ポリオーマウイルスの抗ウイルス薬はなく、症状に適した対処療法をするしかないようで、空気感染をしてしまうので、予防もとても難しいそうです。
とはいえ、サーコウイルス症と同様に、定期的にDNA検査を受けることで病気の早期発見に繋がるそうです。
まとめ
セキセイインコが発症しやすい病気を、見てきました。
思った以上に、様々な病気にかかる可能性があることに、少し驚いてしまいましたよね。
私達飼い主は、これらの病気をきちんと把握して、出来るだけ早く異変に気が付いてあげることや、万が一病気になってしまったとしても落ち着いて対処することが、大切なのかもしれません。
少しでも異変があったら、自己判断はせずに早急に動物病院を受診し、可愛いセキセイインコの健康をしっかりと守ってあげてくださいね。