金魚を飼うにあたって必要なものを調べてみると、その中に「エアレーション」というものがあります。
金魚すくいの水槽や、お店などで魚を飼っている水槽には、ブクブクと泡が出てくるエアレーションが使われていますよね。
でも自然の中で魚が生きている場所ではそんなブクブクがないところもあるし、本当に必要なものなのでしょうか。
エアレーションとはどんなもので、必ず用意しなければいけないものなのか、ご説明していきたいと思います。
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エアレーションって何?
金魚など魚を飼っている水槽の中で、ブクブクと泡が出ているのを見たことがあると思います。
そのブクブクを作り出す機械が「エアレーション」で、外部のエアーポンプから空気を送り込むものです。
金魚が呼吸するために必要な水中の酸素濃度を高めるためのもので、金魚が生活しやすい環境を作り出すための設備の一つです。
エアレーションの役割は?
エアレーションは酸素をブクブクと直接水の中に入れるわけではなく、水面を動かすことで空気中の酸素が水の中に溶け込むためのものです。
自然の中では風が吹いたり雨が降ったり、水も流れているので空気中の酸素が水中に溶け込み、そして水草が光合成をすることで酸素を排出します。
ですが水槽や金魚鉢などは水面もほとんど動かないので、金魚が生きていくには厳しい環境となってしまいます。
そこで、水面を動かすためにエアレーションが必要となるのです。
エアレーションとろ過装置は何が違うの?
ろ過装置は水中の汚れをろ過するための機械で、エアレーションとは使用する目的が異なります。
ですが、ろ過装置の水をきれいにする動作が、結果的に水と空気をかきまぜている状態になるので、基本的にはエアレーションは不要になります。
ろ過装置の水流が強いと弱い金魚は流されてしまうので、その場合はろ過装置の水流を弱めてエアレーションを併用することもあります。
金魚の飼育にエアレーションが必要な場合とは?
それでは、実際にエアレーションが必要なのはどのような場合なのでしょうか。
自分の飼育環境と照らし合わせて参考にしてみてください。
水槽の開口部が小さい
水中の酸素は空気中から取り込まれます。つまり、水面が空気に触れる面積が小さいとそれだけ取り込まれる酸素も少なくなってしまうためです。
金魚の飼育密度が高い
水槽内の金魚の数が多いとそれだけ多くの酸素が必要ですし、また金魚鉢などで飼育して水量が少ない場合も酸素が不足しがちになってしまいます。
夏場などで水温が高い
水温が上がると、酸素が水に溶け込む量が減ります。特に夏場の水温上昇時には気を付けなければなりません。
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金魚の飼育にエアレーションが不要な場合とは?
以下のように水中に酸素が十分に供給されている状況にあれば、エアレーションは必ずしも必要ではありません。
- ろ過フィルターが水を循環させている
- 十分な大きさの水槽で、金魚の飼育数が少ない
- 水草など光合成をする植物がたくさんある
- 水換えの頻度が高い
また、屋外飼育だと、風が吹いて水面を揺らしたり、大きな水槽でゆったりと飼育できるような環境であれば、エアレーションなしでの飼育も可能です。
エアレーションは強すぎると良くないの?
エアレーションは強い方がバクテリアのためにいいとも言われますが、エアレーションが強いと水流が強くなりすぎて、金魚が疲れて弱ってしまう可能性があります。
酸素を取り入れるという目的に対しては、水面が緩やかに波立つくらいで十分です。
特にあまり泳ぎが得意ではない出目金などの丸い体型の金魚は強い水流を嫌うので、水面の浅い場所でエアレーションをしたり、エアレーションを弱めたりして調整してあげましょう。
うるさいので夜エアレーションを止めてもいいの?
基本的にはエアレーションは止めずに24時間稼働させておきます。
エアレーションの目的は酸素の供給です。
夜で寝ていても金魚は呼吸するわけですし、バクテリアの働きを活性化させるためにも、できるだけ止めないようにしましょう。
どんなエアレーションがおすすめなの?
エアレーションはものによって作業音の大きさが違い、エアーの排出量も様々あります。
基本的にはパワーに多少余裕のあるポンプを使用し、調整するのが一般的です。
作動音が小さいものを選んでパワーがもの足りなかったということがないように、水槽の大きさや設置場所に応じたものを選びましょう。
まとめ
自然に取り込まれる空気が十分あれば、エアレーションは必ずしも必要なものではありません。
ですが、金魚が水中でパクパクしているようならば、それは酸素を欲しているという危険信号です。
酸欠で金魚が死んでしまうというのはあまりに悲しいので、金魚の飼育が初めてで不安という方はあった方が安心ですね。
できるだけエアレーションを使わないようにしたいなら、飼育数を減らす、水草を増やす、水換えの頻度を増やすなど、飼育環境をきちんと整えてあげましょう。
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