その美しい体で、多くの熱帯魚ファンの方達の心を虜にしている、ベタ。
立派な尾ビレはもちろん、赤、青、白、黒、緑、黄色などと、カラーバリエーションが豊富なところも、ベタの魅力ですよね。
とはいえ、ベタの魅力は見た目だけではないそう・・実はベタの「繁殖」に感動している飼い主さん達が、多くいるそうです。
繫殖に感動するって、どういうこと?
確かに、命の誕生は皆、感動的なものではありますが、ちょっと不思議な感じがしますよね!
そこで今回は、ベタの繁殖について、詳しく紹介したいと思います。
繁殖方法と合わせて紹介していきますので、しっかりチェックしてみてくださいね!
ベタが起こす感動の世界を、一緒に見ていきましょう。
Contents
ベタの産卵はどのくらいの数になるの?
繁殖の様子がとても情熱的で美しいと言われているベタですが、実はベタを繁殖する前には、注意すべきことがあるようです。
実はベタは、繁殖に成功した場合、100~200匹の稚魚が誕生してしまう可能性があるそうです。
小さな稚魚の100~200匹くらい、なんの問題もないのでは?
そう思うところですが、闘魚であるベタは成魚になると気性が荒くなってしまう為、同じ水槽内で多頭飼いすることが不可能になります。
一般の自宅で100~200の水槽を用意するのは、ちょっと難しいですよね。
その為、ベタを繁殖させる際には、大量に繁殖した稚魚達の引き取り先などを、きちんと考えてから行うことが大切なようですよ。
ベタを繁殖させる為に必要な物は?どんな水槽がいいの?
ベタの繁殖が成功した場合の稚魚達のことをしっかりと考えて「数百匹もの稚魚達のお世話が出来る」となったら、いよいよ具体的にベタの繁殖方法について見ていきましょう!
まず、繁殖に必要な物とは、どのような物があるのでしょうか。
水槽の種類なども気になるところですよね。
必要な物としては、
- 水槽
- 水草
- ヒーター
などになるようです。
ひとつずつ見ていきましょう。
水槽
普段ベタを飼育する際は、大き目なコップなどでも十分な飼育環境になるのですが、繁殖を考えている場合は、必ず水槽が必要になるそうです。
具体的にどのような水槽がいいのかというと
- 大きさは30センチほどのもの
- 発情したオスがメスを追いかけた際に、メスが驚いて飛び跳ねる可能性があるので、蓋つきのもの
などがいいようで、水槽内の水は半分ほど入れておくと、繁殖がしやすいそうです。
水草
ベタのオスが作る「稚魚を育てるための泡巣」を、固定しやすくするために必要なようです。
サルビニア、ウィローモスなどの浮き草がおすすめで、繁殖の相性が合わなかった場合、メスがオスから逃げるような行動をとることがあるのですが、その際、オスへの障害物にもなってくれるそうです。
ただ、後で詳しく説明しますが、もしも相性が合わなかった場合は、オスとメスが喧嘩をしてメスが死んでしまうこともあるので、相性が合わないとわかったらまずは、すぐにオスとメスとを隔離することが大切なようです。
ヒーター
通常のベタの水温は25℃前後となるのですが、繁殖の場合は27~28℃にする必要があるため、ヒーターがあるといいようですよ。
繁殖用の水槽の作り方
以上を揃えたところで、具体的な水槽の作り方としては
- 水槽内にカルキ抜きをした水を、15センチの深さになるように入れる
- ヒーターで水温を27~28℃にする
- 水草を入れる
などになるようです。
ベタのオスが作る泡巣とは?
ベタの繁殖が情熱的とか感動的と言われる所以が、オスが作るこの「泡巣」に関係があるようです。
泡巣とは、ベタのオスが、自らの口から泡を水面にひとつずつ出して作り上げる巣のことで、ベタのオスはこの自ら作った泡の巣の中で、稚魚や卵を守り子育てしていくそうです。
また、この習性をもつ熱帯魚を「バブルネストビルダー」と、呼ぶそうです。
メスが産んだ卵を、自ら作った泡巣で必死に子育てをしていく、オスのベタ。
そう、ベタの子育ては、オスのお父さんが担当!
この子育て中のお父さんベタの姿が、多くの飼い主に感動を与えているようで、情熱的とか愛情深いなどと、言われているそうですよ。
繫殖させるベタはどんなベタがいいの?
ベタを繁殖・・親になってもらうには、やはり元気なベタである必要があるようです。
そして、繁殖が可能であるベタを見極めないといけないのですが、どんなベタであれば、繁殖が可能なのでしょうか。
オスとメスとで、その繁殖可能のサインは異なるようです。
- オスの場合は、先に触れた「泡巣」を、水面に作り始めたら繁殖OKのサイン
- メスの場合は、お腹の後ろ部分に白い三角形のような突起物ものが見える、または、お腹がふくれて卵巣が透けて見えていれば繁殖OKのサイン
などになるようです。
ちなみに繁殖をする際に、カラーや尾ヒレの様子から掛け合わせなどを考えて親を選んだとしても、予想通りにならないことが多いそうです。
そもそもベタは、多くの品種改良が行われ様々な系統が混じっていることが多いので、親のカラーや尾ビレ、エラなどをそのまま受け継ぐとは限らないそうです。
思いもよらないカラーや姿のベタが誕生することもあるそうで、それも繁殖の醍醐味と捉えて、楽しむといいそうですよ。
ベタの相性を見るにはどうすればいいの?
繫殖が可能なオスとメスとを選びました、では、いよいよ繁殖・・っと、その前に!
選んだオスとメスとを、いきなり同じ水槽に入れるのは、厳禁なようです。
先にも触れましたが、ベタのオスとメスは相性が悪いと、喧嘩になってしまうこともあるそうで、繁殖する前にメスが衰弱してしまったり、中にはオスに攻撃されて、一瞬で死んでしまったりすることもあるそうです。
その為に、オスとメスとを選んだら、ペアリングと呼ばれるお見合いを行う必要があるそうです。
手順としては、
- メスを小さな水槽に入れる
- オスがいる水槽の隣に置く
- お互いが見えるようにする
などをして、オスとメスとの様子を、数日間観察するといいそうです。
その後、
- オスの場合は、メスに興味を持ち、泡巣を水面に作り始める
- メスの場合は、オスに興味を持ち、婚姻線と呼ばれる縞々模様が身体に出始める
などのサインが見られたら、お見合い成功となるようで、オスとメスとを同じ水槽に入れるといいそうです。
ただし、同じ水槽に入れた後も、注意深くオスとメスの様子を観察する必要があるようで、喧嘩をしたり、数時間たってもどちらかが一方的に追いかけまわしたりしているような場合は、相性が悪いということで、お見合いは失敗になるそうです。
その場合は、そのままにしておくと先にも触れた通り、死んでしまう可能性もあるので、隔離する必要があるようです。
ベタの交尾と産卵
ベタのオスとメスとのペアリング(お見合い)が成功した場合、同じ水槽にしてしばらくすると、オスがメスを泡巣の下に誘い込み、抱き込むようにしながら抱き寄せるそうです。
これは求愛行動と呼ばれていて、まるで抱擁をしているようにも見えるそうですよ。
こうして交尾を行い、産卵が始まるそうです。
ベタは、一度に数個の産卵を何度も繰り返して、数百個もの卵を産むそうです。
産卵した後はどうすればいいの?
メスが、頑張って産卵をしてくれています・・先にも触れましたが、ここからはイクメンと言われているオスが、大活躍するそうです。
オスは、メスが産んだ卵をその都度、せっせと口に含んで泡巣に運びます。
水槽の水深を15センチと浅めにしたのはこの為で、オスが水面にある泡巣まで、卵を運びやすいように、浅めにしておく必要があるそうです。
また、その後オスはメスに対して、追い払うような行動をとることがあるそうですが、これはベタの世界ではオスが子育てをすることが普通である為、本能的な行動になるそうです。
メスをそのままにしておくと、オスに攻撃されてしまう可能性があることと
- オスからの求愛行動で散々突かれたりした為、体が傷ついている
- 産卵の疲れがある
などの理由から、子育てはオスにお任せして産卵を終えたメスはすぐに別の水槽に移してあげるといいそうで、体に傷などがある場合は薬浴などをしてあげるといいそうですよ。
ベタの卵はどれくらいで孵化するの?
ベタの卵は2~3日で孵化するそうです。
それまでの子育ては、全てイクメンのオスが担当します。
具体的に、どのような子育てをするのかというと、
- 泡巣でぶら下がるようにして過ごす卵や孵化したての稚魚が、水槽の底に落ちたらすぐに追いかけて、口に含んで泡巣に戻してあげる
- 泡巣が壊れてしまった場合は、修復する
などになり、この間、オスのベタは食事などを一切取らずに、ただひたすら子育てをするそうです。
ベタのお父さんは、本当に愛情深いのですね!
その後3日程たつと、ベタの稚魚は泳ぎ始めるそうで、そこでようやくオスのベタの子育ては終了するそうなので、水槽から出してあげるといいそうです。
ここからの稚魚の飼育は、飼い主へとバトンタッチされていくそうです。
子育てに大奮闘したオスのベタに「お疲れ様でした」と、労いの言葉をかけてあげてくださいね。
まとめ
ベタの繁殖方法を見てきました。
とにかく印象的だったのは、オスの愛情ですよね!
思わず涙腺がゆるんでしまいました・・ベタの繁殖を目にした多くの飼い主さん達が、「感動」とおっしゃるのが、よく分かりました。
その小さな体で、私達人間にたくさんのことを、教えてくれている気がしますよね。
見た目がきれいなだけでなく、とても愛情深い、ベタ。
ますますファンになってしまいました!
とはいえ、一度の繁殖で、数百個の卵が産まれる可能性があります。
産まれてくる小さな命、産卵をするメス、子育てをするオス、全てのベタのことを考えて、繁殖をするかどうかは、慎重に考えてから行うようにしましょう。
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