猫や犬と暮らしていると、たいていの人は聞いた事がある虫の名前がノミです。
とても小さな体のノミですが、動物の体に多くの悪影響を及ぼしてしまうようです。
1匹ノミを発見したら、50匹はいる・・とも言われているそう・・。
もしかしたら、うちの猫にノミがついてしまったかも・・心配ですよね。
どうすればいいのでしょうか?
今回はノミの基本のことから、対処法までを色々調べてみました。
可愛い猫ちゃんをノミの攻撃から守るために、しっかり勉強していきましょう!
Contents
猫に寄生するノミについて
猫に寄生しているノミは「ネコノミ」と言われるノミのようです。
ネコノミの主な特徴としては
- 体長1~3ミリ・褐色・足は6本
- 成虫の好物は動物の血液
- 驚異的なジャンプ力を持つ
- 湿気が好きで梅雨から夏にかけて繁殖しやすい
- 13℃以上の暖房の効いた室内も好きで繁殖可能
などがあるようです。
また、ネコノミのライフサイクルは
- 卵
- 幼虫
- サナギ
- 成虫
の順となっていて、それぞれの特徴としては
卵
- 直径0.5ミリ程度で、砂の粒よりも小さくて白色
- 表面がなめらかな為、動物が動くと落ちる
- 好きな環境は温度27℃、湿度50%以上
- 約1日~6日で孵化して幼虫になる
幼虫
- 1~2週間で二度の脱皮を繰り返す
- 主な餌は成虫ノミの糞だが、幼虫同士の共食いもある
- 光を嫌い被毛や絨毯の奥に潜り込む
サナギ
- 生息期間は数日~数週間だが、数か月~数年間眠り続けることもある
- 孵化するのに最適な温度は24~32℃湿度70~80%
- 表面がベタベタしている為、被毛や絨毯から落ちない
成虫
- 動物の体に寄生してから8分以内に吸血を始める
- メスは吸血後36~48時間以内に産卵し、その産卵数は40個に及ぶこともある
- 生存期間は1~2か月
となるようです。
その体はとても小さなものですが、とてつもない運動能力、繁殖力を持っているのですね。
猫の体に悪い影響を及ぼすノミ、どのように対処すればいいのでしょうか。
猫ノミの症状
猫にノミがついてしまった場合、どのような症状を発症するのでしょうか。
出来るだけ早くに気が付いてあげたいものですよね。
まず皮膚上にノミがいるかどうかを確認するには
- 皮膚上に赤い褐色の虫がいるか
- 被毛を拭き取ると糞が被毛中にあるか
- 0.5ミリ程度の白い小さな卵があるか
などを調べてみましょう。
また、猫がノミに吸血されてしまった場合の症状は
- 痒み・発疹・脱毛
- 貧血
- 下痢・嘔吐
などがあります。
痒み・発疹・脱毛
ノミアレルギー性皮膚炎によるもので、強い痒みが出るようです。
また、掻きむしってしまうことで脱毛に繋がったり、さらには傷が出来てしまうことでウイルスや細菌などにも感染しやすくなったりしてしまいます。
貧血
マイコプラズマ感染症によるもので、皮膚炎が原因で引き起こされ、赤血球が異常になり、貧血の症状を発症してしまいます。
下痢・嘔吐
瓜実条虫症(ウリザネジョウチュウショウ)と呼ばれるサナダムシが原因となる症状です。
サナダムシの卵を食べたノミの成虫を、猫が毛繕いの際に口にしてしまい、猫の体内でサナダムシが成長することによって、下痢や嘔吐を引き起こしてしまうのです。
猫ノミの駆除方法
猫に付いてしまったノミ・・どのように駆除すればいいのでしょうか。
ノミを駆除する方法はいくつかあるようですが、まずは猫の体に付いているノミを駆除します。
その方法や順番は
- ノミ取りクシでノミを取る
- ノミ取りシャンプーを使う
- ノミ駆除薬を使う
が、おススメで詳しく見てみると、
ノミ取りクシでノミを取る
ノミ取りクシとは通常のクシよりも目の細かいクシのことで、ペットショップやホームセンターなどで購入できるようです。
ノミ取りクシでブラッシングして、猫の体からノミを取り除きます。
くまなく全身をブラッシングすることが大切なのですが、しっぽの付け根、背中、内股、首のあたりは特に念入りにブラッシングしたほうがいいようです。
ノミ取りクシをチェック!
取ったノミは、そのままゴミ箱に捨ててしまうと、ごみ箱内で繁殖してしまいます。
中性洗剤を薄めた水の中につけておくことで、ノミは溺死するようなので、ブラッシングの前に予め中性洗剤入りの水を用意して、取ったノミはその水につけておくといいようです。
また、取ったノミをつぶしてしまうと、ノミの体内にある卵が飛び散ってしまうので、くれぐれも、ノミはつぶさないように気を付けてくださいね。
ノミ取りシャンプーを使う
ブラッシングの後は、ノミ取りシャンプーを使ってシャンプーをしてあげるといいようです。
ブラッシングでは取りきれなかったノミ、ノミの糞などもしっかり洗い流してあげましょう。
ノミ取りシャンプーです。
また、洗面器や風呂桶などを用意して、その中に猫の体をつけてあげると、猫の体に付いたノミが溺死してくれるようです。
駆除薬を使う
ブラッシングとシャンプーをしてノミを綺麗に取り去った後は、駆除薬を使って、さらにしっかりと駆除していきます。
ネットやスーパーなどでも入手でき、首にたらすスポットタイプのものや飲み薬など色々な種類がありますが、動物病院で相談して処方してもらうのが、効果的で安心なようです。
猫の体に付いたノミを駆除したら、お部屋のノミの駆除も行うことも必要です。
猫の体からは駆除しても、ノミの卵が絨毯やソファ、布団などに隠れています。
掃除機をしっかりとかけた後、市販のノミ取りシート、駆除薬などを利用して、徹底的にノミを駆除してしまいましょう。
また、ノミは乾燥に弱いという性質があります。
駆除薬を使えない布団などは、布団乾燥機などを利用してノミを死滅させ、掃除機で吸い取る方法も効果的なようです。
猫ノミの予防方法
ノミの対処法として効果的なのは、ノミが付いてから駆除するのではなく、付かないように予防するのが一番なのだとか。
では、ノミを予防するにはどのような方法があるのでしょうか。
猫の体自体を予防するものとしては、
- 飲み薬
- スポットタイプの首につける薬
- 注射
などがあり、これは先にも触れた駆除と兼ねているものが多いようです。
やはり、ネットなどで入手できますが、動物病院で処方してもらうのが安心です。
また、虫よけ効果のある首輪なども最近はあるようです。
そしてお部屋の予防法としては、燻煙式や燻蒸式の予防駆除剤もあるようですが、ノミの成虫には効果があるものの、卵とサナギには効かないなど効果がまちまちなようです。
何より一番効果的なのは、日々こまめに掃除をすることで、特に猫のお気に入りの場所などは掃除機や、ノミダニも対応してくれる粘着テープのコロコロを使用するなどして、徹底的に掃除をする、これに尽きるようです。
猫ノミの人間に対する影響
猫に寄生するノミは私たち人間にも害を及ぼします。
私達がノミに刺された時の症状や特徴としては
- 膝から下を刺されやすい
- 強い痒み
などがあり、ひとつずつ見てみると、
膝から下を刺されやすい
先にも触れましたが、体は小さなノミですが、そのジャンプ力は驚異的で、地面から30センチはジャンプします。
その為、ちょうど地面から30センチくらいの高さ、人間のひざ下までの高さを刺すことが多いようです。
強い痒み
ノミに刺されると、尋常ではない痒みが数日間続くようです。
それに伴い
- 赤く腫れ上がる
- 水ぶくれになる
- 小豆大の赤い斑点になる
などの症状が表れるようです。
いずれにしても掻くことは厳禁、掻き壊してしまうことで二次感染を起こしてしまう可能性もあります。
痒みがひどい、なかなか治らない、多くの箇所を刺されている場合などは、皮膚科を受診するようにしましょう。
猫ひっかき病
また、直接ノミに刺されることが原因ではないのですが、ノミによる怖い病気「猫ひっかき病」という病気があります。
これは、ノミから猫に菌が感染し、その猫が人間を噛んだり引っ掻いたりすることで、感染してしまう病気です。
猫自体には何の症状も出ないので気が付きにくいのですが、人間はリンパ腺が赤紫に腫れたり、発熱を引き起こしたりするようです。
まとめ
「ノミの心臓」なんて、例えられてしまうくらい、小さな体のノミ。
だけどその攻撃力はとても強くて、怖いものだという事が分かりました。
そして毎日の掃除をしっかりする事が、ノミを予防するには何よりも効果的である事も分かりました。
可愛い大事な猫ちゃんの体に、もしもノミを発見したら、むやみにご自身で判断せずに、まずは動物病院で診察をしてもらってくださいね。
一刻も早く、あなたの猫ちゃんがノミによる辛さや、ストレスから解放されますように。
可愛い猫ちゃんの為にも、クリーンなお部屋をキープするように、心掛けていきましょう!