グッピーは初心者でも飼いやすいため、人気の熱帯魚です。
ですが体が小さく、一度病気になってしまうと完治が難く、すぐに他のグッピーにもうつって一気に数が減ってしまうことにもなりかねません。
グッピーがかかりやすい病気を知ることは、病気の感染を最小限に食い止めることにもなりますので、それぞれの病気の原因や対処法についてご説明していきます。
Contents
グッピーがかかりやすい病気は?
グッピーに多い病気には次のようなものがあります。
- 白点病
- 尾ぐされ病
- 水かび病
- ハリ病
- 腹水病
病気を治りやすくするためは早期発見と早期治療がポイントとなります。
そのためには、それぞれの病気の症状や対処法を知っておくことが大切です。
白点病の原因と対処法は?
ヒレや体に白い斑点ができ、その白い斑点が徐々に広がっていき、さらにひどくなると全身が粉をふいたような状態になって、最悪の場合は死に至ります。
この病気は「ウオノカイセンチュウ」という寄生虫が原因で、水質変化などで抵抗力が弱くなり衰弱している魚がかかりやすくなります。
水質の悪化が原因であることが多いので、水換えをして水槽内を掃除し、水質や水温の管理を徹底します。
その後1週間から2週間ほどメチレンブルーやグリーンFで薬浴し、薬浴中は絶食させます。
できるだけエサの食べ残しやフンは放置せず、ろ過能力の高いフィルターを利用し、水質と水温の管理を徹底することが予防方法です。
尾ぐされ病の原因と対処法は?
尾やヒレの先端部分が白く濁り、やがてヒレ全体が白くふやけてボロボロと溶けたようになり、体が変色していきます。
エラに感染すると呼吸困難に陥って死亡することもあります。
この病気は「カラムナリス」という細菌に感染することで発症します。
治療は、病気になった個体を別水槽に移動させて0.3%~0.5%の塩浴やグリーンFなどで薬浴させます。
水質が悪いと細菌が繁殖しやすくなるので、水質の管理を徹底することと、過密飼育は避けるようにしましょう。
水かび病の原因と対処法は?
体に白いカビが付着して綿をかぶったようになり、体中に広がって皮膚を腐らせていく病気です。
抵抗力が落ちていて体に傷があると、そこに水カビが付着して発症します。
傷のあるグッピーを別水槽に移動し、その傷が治るまでメチレンブルーなどで薬浴させます。
カビが取れそうなら、体を傷つけないように注意しながらピンセットなどで取ってあげましょう。
水温が低下すると発生しやすくなるので、水温を高めに設定しておきましょう。
ハリ病の原因と対処法は?
グッピーの稚魚に見られる病気で、尾をたたんでしまい針のようにとがったように見え、頭を振って泳ぐようになります。
まずは稚魚を隔離し、0.2%くらいの塩浴、そしてメチレンブルーで薬浴させます。
翌日になっても尾が開かない場合は、さらに0.2%くらいの塩を足して様子を見ましょう。
それでも治らない場合は、尾ぐされ病(カラムナリス症)の可能性があります。
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腹水病の原因と対処法は?
腹水病は内蔵の疾患によってお腹がパンパンに膨れてしまう病気です。
初期症状はほとんどなく、メスの場合は妊娠と勘違いしてしまうこともあるので注意しましょう。
腹水病は「エロモナス」という病原菌が原因です。
エロモナスは水槽内に常在しており、グッピーの抵抗力が低い時や、水質の悪化で感染力が高まったときなどに発症します。
治療は、病気になった個体を別水槽に移動し、餌の与えすぎは病状を悪化させるので餌の量はごく少量か絶食し、代わりにパラキソリンという薬餌を与えます。
病気になりにくくするには?
とにかく大切なのは水質管理と水温管理を徹底することです。
そのために「過密飼育は避ける」「水槽内にバクテリアを繁殖させる」「エサは適量を与える」ことがポイントになります。
使用している水槽の大きさやろ過装置の能力に合った飼育数にとどめるようにしましょう。
バクテリアは水をろ過し、水質を安定させる役割をもっています。
また、エサの食べ残しは水質を悪化させる原因となるので、グッピーが食べきれる量のエサを与えることが大切です。
旅行などで長期間留守にする場合でも、10日程度であればエサを与えなくても問題ありません。
キレイな水で飼育している限り、外から持ち込まれる(新しい個体や水草を入れる)ことがなければ病気になることはほとんどありません。
水はキレイに見えていても定期的に水換えをするようにしましょう。
そして、グッピーは熱帯魚なので、水温は23度~28度くらいに保つようにしましょう。
水温を高く保つことで、病気の発生を抑えることにもなります。
特に、季節の変わり目などは注意するようにしましょう。
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まとめ
グッピーの寿命は数か月~1年程度で、メスの中には2年くらい生きるものもいます。
少しでも長く楽しむためにも、病気にかかることなく、寿命を全うさせたいですよね。
エサをあげるタイミングなどで毎日しっかり観察し、いつもと様子が異なるようなら早めに治療してあげるようにしましょう。
そのためにも、メチレンブルーなどのよく使う薬は自宅に常備しておくのもいいでしょう。
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