水槽の中を気持ちよさそうに泳ぐ金魚たち。
「あれ?少し様子がおかしい金魚がいるような気がする・・病気なの?」心配ですよね。
口がきけない金魚たち、私たちが少しでも早く異変に気づいてあげたいものです。
そんな金魚の病気のひとつ「松かさ病」について調べてみました。
Contents
松かさ病って何?
「松かさ」はちょっと聞き慣れなくても「松ぼっくり」って聞いたことないですか?
そうそう!よく地面にコロンと転がって落ちていますよね!
「松かさ」とはその「松ぼっくり」のことです。
開いた「松ぼっくり」のように鱗が逆立ってしまう病気で、別名「立燐病(りつりんびょう)」とも言われています。
重症化するとなかなか治りにくい病気なようなのですが・・
「松かさ病」とは一体どんな病気なのでしょうか、ちょっと勉強してみましょう!
松かさ病の原因は?
松かさ病の原因は「細菌」による感染です。
「重症化すると治りにくい」だなんて、ちょっと怖いですよね。
その松かさ病の原因となる「細菌」について、気になることをいくつか調べてみました・・
- 細菌の名前は?
- どんな細菌なの?
- 感染しやすくなるのはどんな状態?
ひとつずつ見てみると・・
細菌の名前は?
運動性エロモナス菌(グラム陰性菌)と呼ばれる細菌で、特にこの松かさ病を引き起こすのはエロモナス・ハイドロフィラという細菌です。
どんな細菌なの?
人間で言う「大腸菌」のようなもので、金魚に限らず色んな魚の腸にいる常在菌です。
感染しやすくなるのはどんな状態?
pHが下がり、水質が悪化している状態や、金魚がストレスを受けて弱っているときなどに感染しやすくなるようです。
人間もストレスがあったり疲れていたり、体が弱っていると免疫力が下がって色んな病気を発症しやすくなると言われていますよね、金魚たちも同じなんですね。
松かさ病の初期症状は?
出来れば重症化してしまう前に気づいてあげたい、松かさ病。
初期の症状としては「体の表面や尾ひれで少し盛り上がった状態になり血がにじんだような赤色」になるようです。
金魚を上から見て体長が縦に成長せず、横に広がってきたら「松かさ病」の疑いがあるのかも。
ただ、いずれも金魚を飼育する初心者には見分けづらく、初期に発見するのはなかなか難しいようです・・
ちなみに、さらに進行してしまった場合の症状は・・
- 鱗が逆立つ
- ヒレぐされ
- 尾ぐされが起こる
- 口に潰瘍ができる
- 眼球が飛び出す
- 体がまつぼっくりのように腫れ上がる
などがあります。
松かさ病は他の金魚にうつるの?
常在菌であるエロモナス菌は、弱っている金魚に感染しやすく感染力も弱いため、一緒にいる他の健康な金魚にうつることはほぼ、ないようです。
なので、慌てて水槽を別にしなくても大丈夫なようですが、もしも余っている水槽があれば松かさ病にかかっている金魚だけを隔離できれば理想的です。
また、水質悪化は病気にも悪影響な上、次なる感染を起こしかねないので、水替えなどをして水槽内の水をきれいにしておくことも大切なようですよ。
松かさ病の治療法は?
実際に金魚が松かさ病にかかってしまった!
どんな治療法があるのか、調べてみました。
- 経口投与
- 薬浴
- 水質の浄化
詳しく見てみると・・
経口投与
金魚を絶食させ、薬剤餌を与えます。
金魚の餌に薬を混ぜて、お腹の中にいるエロモナス菌を直接攻撃する方法です。
薬浴
抗菌剤や抗生物質などによる薬浴です。
併用して0.5~0.6%の濃度の塩水で塩水浴をさせるのも効果があるようです。
↓コチラの記事も参考に
水質の浄化
経口投与にしても薬浴にしても、まずはこの「水質の浄化」が大前提です。
早急に水替えを行い、水をきれいな状態に保つようにします。
底にたまったフンや食べ残しなどで水質が悪化することもあるので、器具や底の砂、水槽の壁面などの掃除も必要です。
適切な治療薬の組み合わせなどは、初心者には難しいようです。
実際に治療を行う前に金魚店などの専門家に相談してから行うようにしましょう。
松かさ病に予防法はあるの?
可愛い大切な金魚たち。
できれば病気にはなってほしくない・・松かさ病、なにか予防法はあるの?
いくつか見てみましょう・・
- 過密飼育をさける
- 水質管理
具体的には・・
過密飼育をさける
せっかく金魚を飼うのだから出来るだけ多数の金魚を飼いたい気持ちは分かります。
ただ、金魚は意外に水槽の水を汚しやすい魚なんだそうです。
金魚一匹に対して必要な水の量を知っていますか?
なんと金魚一匹に対して水10リットル必要なんです!
ビックリですよね。
たまに金魚鉢で金魚を飼っている方もいらっしゃいますが、飼えるのは1匹が限度ではないでしょうか?
少し話がそれてしまいましたが、飼育している金魚が多いということは、それだけ排泄物も増え水質の悪化が早まります。
水質の悪化は松かさ病だけではなく当然他の病気の原因にもなります。
また過密飼育は金魚へのストレスに繋がることもあり、ストレスで弱った金魚は松かさ病などの病気にかかりやすくなる可能性があります。
どんな動物・魚でも過密飼育はデメリットはあってもメリットは無いと思います。
水質管理
初めのうちは3分の1だけ水を換えてバクテリアがいなくならないように気を付けるでしょうが、ある程度慣れてくると、ついつい適当に水替えなどを行ってしまいますよね。
本当に水槽の水換えや掃除は面倒くさい!
ついつい水を換えずに放っておくと底砂に餌の食べ残しや金魚のフンがたっぷりとたまっている事でしょう。
そうなると水質が悪化して金魚が病気になる可能性がグンと上がります。
そうならない為にも普段から水槽内の掃除を徹底する必要があります。
先にも触れたように、水だけでなく器具の手入れや、底砂に残ったフンや餌の残りなどの掃除も大切で、日々の餌を与えすぎないことも水質管理にはとても重要。
また、松かさ病を発症してしまった後は、エロモナス菌を除去し、悪化した水質をリセットするため水を全入れ替えして、水槽中にある底砂などはすべて丸洗いするか交換する必要があるようです。
↓コチラの記事も参考に
まとめ
松かさ病の一番の原因は「水質悪貨」なようですね。
ちょっと大変でも常に綺麗な環境を保つことがとても大切なんですね。
小さな可愛い家族たちが「苦しい・辛い」思いをせずにすむように、私たちが精一杯のケアをしてあげなくてはいけませんね。
また、日ごろから金魚たちに何か変わったところはないか、しっかり観察して松かさ病にならないように、仮になってしまったとしても出来る限り早く気が付いてあげられるように、しっかり管理をしていきましょう!
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