うさぎの大きくて丸い目は、外からの刺激に敏感です。
飼っているうさぎの目に異常が見られたら、心配になりますよね。
目の異常で特に多くみられるのが「目やに」です。
実は、うさぎの目やには病気のサインであることもあり、ほうっておくと重症化してしまう危険性も。
今回は、うさぎに目やにが出る原因と考えられる病気を紹介します。
併せて、目やにが出たときに飼い主ができる対処法や、目やにを予防する方法をお伝えするので是非参考にしてくださいね。
Contents
うさぎに目やにが出る場合に考えられる病気とは
うさぎに目やにが出ているときに考えられる病気には下記のようなものがあります。
- 結膜炎
- ブドウ膜炎
- 不正咬合
- 鼻涙管閉塞
病名だけでは分かりづらいので、それぞれの病気の特徴や原因を見ていきましょう。
結膜炎
結膜炎は細菌やアレルギーなどにより目が炎症をおこす病気です。
人間も結膜炎になることがありますが、うさぎの場合はほとんどの個体が生まれつき持っている「パスツレラ菌」という菌の増殖が原因となることが多いです。
この菌は健康な状態のうさぎへの悪影響はないものの、他の病気やストレスで免疫力が落ちている場合に病気を引き起こす可能性があります。
また、結膜炎は、ケージ内で使われる材質やエサなどによるアレルギーが原因の場合や、不衛生な環境での飼育が原因の場合もあります、
結膜炎はそれ自体失明などに至るほどの危険は少ないものの、放置すると後述の「ブドウ膜炎」など別の病気に発展することもあり、早めに対処しなくてはなりません。
特に、目やにだけでなく涙目や腫れなどの症状がみられる場合は早急に診察を受けましょう。
ブドウ膜炎
ブドウ膜炎とは、眼球の内部に炎症が起きた状態のことで、結膜炎など他の病気から発展する場合や、不衛生な環境が原因となる場合があります。
放置すると緑内障などの他の病気に発展し、失明のおそれも出てくる非常に危険な病気です。
ブドウ膜炎で炎症が起きるのは目の内部のため、見た目には症状が分かりづらいことが多いです。
「なんだか目やにが気になるな」と思ったら、早めに獣医師に病気の可能性があるかどうかを確認することが大切です!
不正咬合
うさぎの目の病気に深くかかわっているのが歯です。
目の病気になるうさぎの多くが、実は歯並びや歯の伸びすぎによるトラブルを抱えているといわれています。
不正咬合は歯の噛み合わせが原因で不調をきたし、ひどい場合は歯根にまで炎症がおきることも。
そうなると、歯が原因で増殖した細菌が目にも悪影響を与え、様々な目の病気につながることがあるのです。
目やにが気になる場合、目だけでなく歯にも問題がないかどうか注意して観察するようにしてくださいね。
鼻涙管閉塞
人間と同じように、うさぎも目と鼻が細い管によって繋がっており、いらなくなった涙がこの管を通って排出されます。
この管を鼻涙管といい、これが炎症や異物によって詰まった状態を「鼻涙管閉塞」と呼びます。
鼻涙管閉塞を起こすと涙をきちんと排出することができずに溜まってしまい、目やにが多く出てしまいます。
うまれつき鼻涙管が細く、目やにが出やすい体質のうさぎもいるので、一概に細菌などが原因とはいえません。
体質的に鼻涙管が細いうさぎは、目薬などで症状を抑えたりこまめに目やにをふきとってあげたりと、長い目で見てその症状と付き合っていく必要があります。
目やにが出たらどうすべき?飼い主ができる対処法
目やにが出ているのを見つけたら、できるだけ早く動物病院に連れていき原因を突きとめてあげるのが第一です。
他方、原因が何であれ目やにが付いているのなら取り除いてすっきりさせてあげたいですよね。
飼い主が目やにを拭いてあげる場合、ごしごしとこするのではなく、小動物専用の目の洗浄液を使って目やにをふやかした後、やさしく拭き取ってあげるのがおすすめです。
その際、うさぎが嫌がって暴れてしまうと目を余計に傷つけてしまう危険性があるので注意しましょう。
また、ティッシュなど繊維の固いものは目を傷つける恐れがあるので、柔らかいガーゼや綿棒を使います。
もし、目やにが固まって取れない場合、無理に取ろうとすると目の周りの皮膚を傷めてしまい、炎症を悪化させてしまう可能性もあります。
取れないときは無理をせず、病院で取ってもらいましょう。
うさぎの目やにや病気を予防・改善するために
うさぎの目やにが病気によるものか、一過性のものかは診断を受けてみなければ分かりません。
繰り返しになりますが、目やにの原因も様々なため、原因を明らかにしたうえで適正に対処していくことが重要です。
一方で、目の病気や、目やになどの症状を緩和させるために飼い主ができることはたくさんあります。
一度うさぎに目やになどの症状が出てしまった人も、次のことに留意してうさぎの目の不調の予防・改善につとめてくださいね!
- うさぎのストレスを減らすことで免疫力を向上させ、「パスツレラ菌」などの細菌による病気を防ぐ
- 床材はアレルギーが起きにくいものを使用し、チリやホコリがうさぎの目に入らないように注意して管理する
- ケージの掃除はこまめに行い、清潔に保つ
- 目を傷つけたり汚れが入ったりしないよう、グルーミングなどのお手入れの際は充分注意する
目の病気が発覚した場合、多くの場合は獣医師の指示のもとでその病気と長期的につきあっていくことになります。
ただ、定期的な通院やこまめな掃除、ストレスケアなど、うさぎの目を健康に保つために飼い主ができることもたくさんあるということを覚えておいてくださいね!
まとめ
うさぎに目やにが出る原因と考えられる病気、対処法や予防法などを紹介しました。
うさぎの目は鼻や歯などの影響を強く受けるとても繊細な器官であり、目やには目の病気を見つけるための重要なサインです。
小動物は、些細なサインが大きな病気を表していることも少なくありません。
異常があればすぐ見つけられるよう、普段からうさぎの目や体の状態をよく観察しておくことが重要です。
また、うさぎの目の病気はうさぎ特有の症状や関連性があることも多いため、うさぎ専門医がいるなど、信頼できる病院をあらかじめ探しておくことも忘れないでくださいね!